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投稿日: 2023.12.13 18:10
更新日: 2023.12.13 15:15

南半球から北米に上陸。Gen3規定カマロZL1とマスタングがウインドシア風洞施設で初テスト/RSC


海外レース他 | 南半球から北米に上陸。Gen3規定カマロZL1とマスタングがウインドシア風洞施設で初テスト/RSC

 そう語っていたエドワーズ含む技術スタッフは順調にプログラムを消化すると、2日目にはカマロのリヤウイング位置やスプリッターエッジの半径などを調整。その待ち時間に3Dスキャンを受けていたマスタングも、フロントフェイシアの調整やデッキリッドスポイラーなどを追加して、風洞での計測が続けられた。

 最終的に、この3日間を通じて両車を合わせた総走行距離は約4200kmとなり、2022年11月にトゥーンバのウェルキャンプ空港で行われたVCATで達成された合計1600kmとは大きく異なる距離を稼ぎ出した。

「まずは無事に目的の計測を終えられてホッとした。ここにクルマを運び、計測の準備をし、スキャンし、ときには時間に追われる場面もありながら3日間を過ごし、多くの成果が得られた」と安堵の言葉を漏らすのは、シリーズCEOのシェーン・ハワード。

「滑走路試験とここウインドシアの素晴らしい施設では、情報量に大きな違いがある。例えばVCATテストでは1週間で(1台あたり)700〜800kmを走行したが、ここでは4000km以上を走破した。滑走路テストではダウンフォースと抗力に関してクルマの3~4点の異なるポイントを評価したが、ここでは50以上の異なる特性について評価可能だ」

「正直に言えば、参加できて最高だった。本当にエキサイティングな内容だが、正しくやり遂げなければならないというプレッシャーはつねにあるよ」

幅3m、長さ9mの「巨大なトレッドミル」に置かれた車両は、対空速度と道路速度により最大180マイル(約290km/h)、つまり毎秒80mまで計測が可能となる
幅3m、長さ9mの「巨大なトレッドミル」に置かれた車両は、対空速度と道路速度により最大180マイル(約290km/h)、つまり毎秒80mまで計測が可能となる

 一方、すべての行程を見守ったエドワーズも、テストで収集されたデータが2024年シーズンのスーパーカーで「選手権の均衡を図るのに役立てられる」と付け加えた。

「早い段階でカマロの計測が落ち着くところまでいけたので、最終日はマスタングとDJR次第だった」と続けたエドワーズ。

「1回で計測できるクルマは1台だけなので、誰かが先に走らなければなかった。今季(2023年)のマスタングにはかなりの変更が加えられたため、より多くの“おもちゃ”で遊べるようになり、キャビネット内の部品も増えていたからね」

 引き続きオーストラリアに戻って以降も、風洞試験とは別にエンジンの性能を評価することになり、トルクセンサーを備えた過渡動力計試験によって、異なるパワーユニットが主要な性能指標でどのように異なるかを詳細に比較することになる。

「ここから先も我々は引き続きエンジンを検証し、AVLダイナモのプログラムを継続する」と前出のハワードCEO。

「シリーズとしても、より良いツールを使用してより良い情報を入手し、より良い意思決定を行い、公平なレース状況を確保していくつもりだ」

最終日にはカマロZL1のベースラインが確立され、マスタングの最適化に集中することができたという
最終日にはカマロZL1のベースラインが確立され、マスタングの最適化に集中することができたという
地元豪州では、トルクセンサーを備えた過渡動力計試験によって、異なるパワーユニットが主要な性能指標でどのように異なるかを詳細に比較することになる
地元豪州では、トルクセンサーを備えた過渡動力計試験によって、異なるパワーユニットが主要な性能指標でどのように異なるかを詳細に比較することになる


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