すでにお隣の国アルゼンチンでは、地元法人のファクトリー支援で参戦するトヨタ、ホンダ、ルノー、シボレー、そしてフィアットらを筆頭に“SUVへのスイッチ”がひと足早く進行しており、来季2024年の実戦投入に向け小型クーペSUV『フォルクスワーゲン・ニーヴァスSUV』こと“プロトタイプ001”が走行テストを繰り返している。
「我々も、このストックカーが発表した新たな段階に興奮している。TOYOTA GAZOO Racingはチャンピオンシップに関わる競合や他ブランドの動向を問わず、つねにストックカーでの勝利を目指し、限界を超えてさらなる飛躍を目指す戦略を貫いていく」と語るのは、TGRブラジルの活動を統括するプロジェクトリーダーのダニエル・グレスパン。
「我々TGRの考え方は、ブラジルのモータースポーツを奨励し、WEC世界耐久選手権、WRC世界ラリー選手権、そしてダカールラリーなど、現チャンピオンチームであるTOYOTA GAZOO Racingの勝利のDNAを持ち込むことで、このカテゴリーとともに前進し続けることにある」
シリーズ傘下の技術部門であるアウダーチェテック社によって車体とボディも開発されることになり、今回の発表とともにレンダリングのイメージも公開されている。
「これらは真にインスピレーションを与えるデザインだ。それを見て“ランウェイ”を想像してみて欲しい。この外観は、まさにレースの血統を持つ2台のサラブレッドカーを示唆している」と語るのは、同社のCEOであるエンツォ・ボルトレット。
「技術面での最大の課題は空気力学的イコライゼーションだが、これはすでに進行中であり、すでに非常に心強い結果を示している。我々は、わずか0.5秒の差で最大30台の車両が予選を争うストックカーの印象的なバランスを維持できると確信しており、この素晴らしい指標は今後も維持されるだろう」
長い歴史のなかで「5つのマニュファクチャラーにより、11の車種が参戦してきた」SCBだが、前出のジュリアネッリCEOは「今日、我々が共有するニュースは、この週末にトヨタとシボレーがマニュファクチャラーズタイトルを争う2023年シーズンの最終段階を迎えるという非常に特別な時期に伝えられる」と、それぞれ勝利数11で並ぶ両社を念頭に締め括られた。
「このスコアは我々が到達したバランスを象徴しており、最終戦でも勝利を分け合えば最後にふたつのブランドが同点という壮絶な偉業を記録することになる」と続けたジュリアネッリCEO。
「新規車種と他のいくつかの分野での開発により、競争力、象徴性、そしてドライバーたちの勝負が、ブラジル国内外の何百万ものファンを魅了し、喜ばせるというこのシナリオを継続していくつもりだ」


