一方、わずかなミスが命取りとなったブラウンは、初戦でT8のワン・ツー・フィニッシュに貢献したことを喜びつつ、自身の移籍後初勝利を翌日に持ち越すかたちとなった。

「明らかにピットで少し流れが変わった。ピットボタンを素早く押すことができず、残念ながら最初のストップで少しタイムロスしてしまったんだ。でも、全体的にはシーズンを始めるのに素晴らしい方法だし、ワン・ツーならこれ以上のものは望めないんだからね」

 明けた日曜のマウントパノラマもこの3名が勝利を争う展開となり、予選シュートアウトではモスタートを0.09秒上回った前日勝者フィーニーがポールポジションを射止める。

 しかしレース2の主役を演じたのはブラウンの方で、首位発進を決めた97号車はスタート直後にジェームス・ゴールディン(プレミエアー・レーシング/シボレー・カマロZL1)との接触により5秒加算ペナルティを受け、ふたりから大きく遅れを取ることに。

 この間隙を突いてリードラップを刻み続けたWAUのエースカーだったが、2回目のピットに飛び込んだマスタングはホイールにわずかなトラブルが発生し、ブラウンにT8での初優勝をプレゼントする結果となった。

「そう、新しいチームでの初戦はとても意味のあること。今週末は初勝利を収めて、土曜にはポールポジションを獲得できて本当に興奮している」と、今季はSVGの後任としてチームに加入した初代TCRオーストラリア王者でもある25歳。

「本当に疲れ果てた、かなりハードだったよ。序盤はチャズ(・モスタート)をプッシュし続け『いつかはミスをする』と考えていたが、彼はそんな素振りさえ見せない。それどころか(山側セクションの)ダウンヒルでとんでもなく速いんだ!」と、ライバルの走りを称えたブラウン。

「彼はハードなレーサーなので、終盤はどこかでアタックしてくるだろうと気が抜けなかった(最終的に約1.5秒差の2位)。今日はレッドブル・アンポル・レーシングのみんなにありがとうと言いたい。1年は長いし(周囲の)彼らは素晴らしい走りをしている。だから最終的にどこに着くか楽しんでいくとしよう」

 続くRSC第2戦『メルボルン・スーパースプリント』は、3月21~24日にアルバートパークで開催される。

レース1スタートではポールシッターが出遅れて僚友ブロック・フィーニーが首位浮上を果たす
2024年のオープニングを1-2で飾ったふたり。「2位に入れたことはとてもうれしい」とウィル・ブラウン

「彼はハードなレーサーなので、終盤はどこかでアタックしてくるだろうと気が抜けなかった」とレース2を制したウィル・ブラウン
「昨年の状況から、我々が先頭に立って彼らに挑戦することは期待していたが、これは大きな変化だ」と2位のチャズ・モスタート

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