こうして始まったRSCのレースウイークは、フォード陣営のドライバーたちが次々とシボレーのドライバーに挑戦状を叩きつけるも、横綱相撲を見せるT8のふたりがそれをことごとく跳ね返すような展開に。
幕開けのレース1ではアントン・デ・パスカーレ(ディック・ジョンソン・レーシング/フォード・マスタング)がひさびさの躍動を見せてポールシッターのフィーニーを出し抜くも、すぐさまブラウンやマット・ペイン(グローブ・レーシング/フォード・マスタング)にパスされポジションを失い、オープニングラップ終了時点で早くもフィーニーが定位置を取り戻していく。
その後、タイヤ交換義務のない20周スプリントのファイナルラップまで3番手のポジションを守ったペインだったが、最終局面でドライビングミスから大きくコースを逸れ、代わって表彰台を得るかに見えたニック・パーカット(マット・ストーン・レーシング/シボレー・カマロZL1)も、昨季までの僚友チャズ・モスタート(ウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド/フォード・マスタング)に追突し、無情の5秒加算ペナルティが課せられるドタバタ劇に。
これでワン・ツー・フィニッシュを達成したフィーニー&ブラウンの背後にはペインが返り咲き、続く同日のレース2でも今度はフィーニーが最後から2周目にミスをして順位を落とし、勝者ブラウン、2位マーク・ウインターボトム(チーム18/シボレー・カマロZL1)、そして3位にペインが入り、良くも悪くも残る週末2ヒートの活躍を予感させる連続表彰台となった。
明けた日曜はそんなフォード陣営の期待が“悪いほう”へと裏切られる1日に。最初のレース3はそのペインがポール発進の権利を手にすると、隣に並んだキャメロン・ウォーターズ(ティックフォード・レーシング/フォード・マスタング)がターン1でのホールショットを奪っていく。
そのままラップ全域にわたりバトルを展開した2台だったが、まだ2周目の最終コーナーで絡んだマスタングは壮絶なクラッシュという結末を迎え、ともにウォール脇で立ち往生したことからセーフティカー(SC)が出動する事態に。
ライバル同士の潰し合いを横目に楽な展開となったT8陣営は、リスタート後も波乱なくレースを進めフィーニー&ブラウンのワン・ツーを再現。前日レース2はタイヤトラブルで後退したモスタートが3位表彰台を得た。


