更新日: 2024.03.26 11:07
マスタングの“同士撃ち”で盟主T8陣営が4戦3勝。ニック・パーカットも4年ぶり勝利/RSC第2戦
クラッシュ直後の現場で後輩のドアを開け、ポールシッターを叱責していたウォーターズは、開幕戦のマシン損傷によりこれが新車の初戦だったことも踏まえ、ふたたびウォールに乗り上げるほどのダメージに「そうだね、本当に本当に最低だ」と失意を口にした。
「手前のターン11からオーバーテイクに向けた駆け引きが続き、最終コーナーに向けて横に並ぶことができた。彼は僕がそこにいることを知らなかったのかどうかは分からないが、知らなかったとしたら、それは空間認識能力がかなり劣るということになる」と続けたウォーターズ。
「たとえば、真新しいクルマが壁に埋め込まれて、明らかに彼のものにも損傷があり……そんなのはただのクソだ、ああ。本当にクソ喰らえだ」
続く最終レース4でもペインの“悪目立ち”は収まらず、今度はポールからのスタートを切ったモスタートとの勝負で一時は首位浮上に成功し、レース中盤までトップランを守り続ける粘りのドライビングを披露する。しかし、ブレーキングを誤ったモスタートがロックアップしてペインの後部に衝突、両者は芝生の上に飛び出し、これで万事休す。
このアクシデント後に首位浮上を果たしたのがパーカットで、背後でポジションを入れ替えながらプレッシャーを掛けてくるブラウンとフィーニーを振り切り、自身4年ぶりの勝利を掴み取った。
「信じられない、ちょっと言葉が出ないよ。マットやチーム全員にいくら感謝してもしきれない」と感極まった様子で語り、最後のダウンラップは燃料切れでティム・スレード(プレミエアー・レーシング/シボレー・カマロZL1)に押されて戻ってきたパーカット。
「昨日の(元僚友に追突した)レース2では『もう辞めよう』と思った。でもその翌日に勝てたなんて、本当に素晴らしいことだ。(ウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッドに在籍した)この18カ月間、あらゆる瞬間、あらゆる種類のネガティブコメントを憎んできた。だから正直に言うと、マット・ストーン・レーシングに足を踏み入れた瞬間『ここが自分がいるべき場所だ』と悟ったんだ……」
これでブラウンが575ポイント、フィーニーが558ポイントで続く2024年のRSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップ。続く第3戦は4月20~21日に隣国ニュージーランドの新規会場、タウポ・モータースポーツ・パークで争われる。