先頭でワン・ツー体制を固めるブラウ・モータースポーツ陣営に対し背後のマッサ、ゾンタらが先に動くと、残る2台となったコデアは首位を守ったものの、最後に入ったフラーガはライバルのアンダーカットを許しポジションを失う展開に。
さらにセカンドスティントを走破してゴールラインを目指すのみだったコデアの18号車は、直後にコース上でマシントラブルを抱えてまさかのスローダウン。これでマッサがリードを引き継ぎ、この日が48歳の誕生日でもあったゾンタとフラーガのトップ3へと変化する。
そのままファイナルラップでもゾンタからのプレッシャーに抵抗したマッサがヴェロチッタでの勝利を確定させ、3位フラーガを挟んで4位バプティスタ、5位に開幕スプリント覇者のラファエル鈴木(TMGレーシング/シボレー・クルーズ)が続くなど、マルセル・カンポス率いるTMG-RCM陣営がトップ5中の4台を占める結果となった。
「素晴らしかった、まさに『マキシマム・シークエンス』だ!」と勝利の雄叫びを上げたマッサ。
「タイヤを大事にしてあまりプッシュしないようにしたし、適切なタイミングでスパートしたかった。だから最初のスティントでもウインドウの最後に少しグリップを使えるよう、インラップまで余力を残しておけたんだ」
「だから今日のレースは完璧だったし、経験と忍耐が勝利をもたらしてくれた。僕らが実現しているチームワークと戦略に非常に満足しているし、それが今後も多くの成功を運んでくれるはずだ」
そして日曜正午を回ったところで、今度はセラが首位発進を切る予定だったメインレースは、同日未明から強く降り続いた雨のため「ドライバー、チームメンバー、イベント関係者全員の安全と身体的健全性を最優先に考え」中止の決定が下された。
「気象状況の改善を待ったが、それは起こらなかった。天気予報では雨は今日の終わりまで降り続くだろうとのこと。つまりこれは偶然の出来事と不可抗力によって引き起こされた決断だった」と説明したのは、プロモーター代表としてVicarを率いるCEOのフェルナンド・ジュリアネッリ。
「ドライバーの安全が第一だ。そして今日ヴェロチッタに来て、いつまでも待ち続けてくれたファンの人々と、シリーズサポーターの面々にも敬意を表したい。我々は数周の点検を行ったが、コースはまだ技術的にも安全性にも問題がありレースができる状態ではなかった。今日の状況では中止することが最善の解決策だったんだ」
その結果、マッサは週末137ポイントを獲得してチャンピオンシップリーダーに躍り出ることに。この代替レース日程と場所は「間もなく発表される予定」としている。



