恒例のフォトシューティングを経て、今季開幕の地ドニントンで始まった最後のテストは、前週のクロフトやブランズハッチ同様に午後の終盤から雨に祟られる生憎のコンディションに。そんななか午前のセッションでは、2022年王者トム・イングラム(ブリストル・ストリート・モータース・ウィズ・エクセラー8/ヒョンデi30ファストバック Nパフォーマンス)と、僚友のWTCC世界ツーリングカー選手権経験者トム・チルトンが好タイムを記録していく。
しかし午後のセッションで“定位置”を奪い返したのは現役王者で、今季は前人未到5度目の王座に挑むサットンが、こちらもチームメイトのダン・カミッシュ(NAPAレーシングUK/フォード・フォーカスST)を0.098秒差で退け最速タイムを計時。これでフォード艦隊の2台が総合ワン・ツーで、開幕前最後の準備を締め括った。
さらにチルトン、イングラムのヒョンデ2台を挟み、3台目のフォーカスに乗るダニエル・ロウボトム(NAPAレーシングUK/フォード・フォーカスST)が総合5番手に。
以下、タイトル候補のジェイク・ヒル(レーザー・ツールズ・レーシング・ウィズ・MBモータースポーツ/BMW 330e Mスポーツ)が後輪駆動最上位につけ、ロブ・ハフ(TOYOTA GAZOO Racing UK/トヨタ・カローラGRスポーツ)、コリン・ターキントン(チームBMW/BMW 330e Mスポーツ)、アンドリュー・ワトソン(TOYOTA GAZOO Racing UK/トヨタ・カローラGRスポーツ)、そしてローナン・ピアソン(ブリストル・ストリート・モータース・ウィズ・エクセラー8/ヒョンデi30ファストバック Nパフォーマンス)の続くトップ10となった。
さらにテスト終了後にはタイヤ選択に関する追加のレギュレーション変更が発表され、ソフトコンパウンドのオプションタイヤが、ハードのみ供給のスラクストンを除くすべてのラウンドでふたたび利用可能に。
シリーズ主催者のTOCAは、各イベントのレース1で着順上位10名に対し、次のレース2で使用可能なもっともハードなコンパウンドの使用も義務付け、これにより「週末に連勝することがさらに難しくなる」との見通しを掲げている。


