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 そして予選を前にした最後のFP3では開幕戦をトラブルで落としたロッシが、改めてTOYOTA GAZOO Racing YPFインフィニアの117号車を最上位に並べるなど、ファクトリー支援を受ける3マニュファクチャラーの実力者たちが入れ代わり立ち代わりでの攻防をみせる。

 しかし13時40分の予選を前に、雨の影響でコースが小変更されることが決定し「ラファエラで空力テストを行い、コルドバでタイヤテストを行い、細部にわたる作業に集中してきた」と語るTGRAカローラは微妙な修正に翻弄され流れを失うと、宿敵の王者ペーニャが通算30回目のポールポジションを奪取する結果に。

 フロントロウ2番手にもルノー陣営のフィゴ・ベッソーネ(ルノー・フルーエンスGT)が並び、ロッシはYPFエライオン・オーロ・プロ・レーシングのダミアン・フィネンチ(シボレーYPFクルーズ)の隣、2列目4番手に留まった。

 日曜午前11時20分。チャンピオンシップ順位に応じたハンディキャップ・タイムペナルティが適用され、ベッソーネの先導で始まった40分+1周の決勝は、義務付けられたタイヤ交換のタイミングをどう図るかが焦点に。

 降り続く雨のなか、この特別フォーマットに関して隣国SCBストックカー・ブラジル“プロシリーズ”で活躍を演じた経験も踏まえ「これまでTC2000のあらゆるタイプのレース状況と形式で戦ってきたし、ブラジルでは通常タイヤ交換を伴うフォーマットで良いレースが行われるから、このアイデアは気に入っている」と語ったロッシが、先行するルノーに逆襲を挑む図式となる。

 しかし、チャンピオンのさらに上をいく奇策で早めの作業を済ませたルノーのアルドリゲッティが主役に躍り出ると、後半スティントも“プッシュ・トゥ・パス”を活用し、修正が施されたレイアウトで追い抜きの機会を封じていく。

 これでトップチェッカーを受けたアルドリゲッティがシリーズ初優勝を決め、トラック上の2番手にはチームメイトの王者ペーニャが続いていたが、レース中のオーバーテイクで他車との接触があり、この際のペナルティで11位に降格。これでロッシが2位を譲り受け、3位には自身初表彰台の中南米ルーキーカップ登録マティアス・カプロロ(ルノー・フルーエンスGT)が続く結果となった。

今季ルノー移籍の新鋭がキャリア初優勝、トヨタのロッシも2位表彰台を獲得/TC2000第2戦
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