「ちょっと言葉が出ないよ」と、レース直後に感極まった様子で地元ファンの声援に応えたハイムガートナー。
「リスタート以降はチャズ(・モスタート)に圧倒されていたが、もう少し冷静にドライブしたいと思っていた。かなり滑りやすかったし、とくにニュータイヤでコースに戻ったときは雨が本格的に降り始めたんだ」
「ブラッド(・ジョーンズ代表)にとっては素晴らしいことだ。彼は数年前に僕に信頼を寄せてくれたんだけど、当の僕が徐々に信頼を失い続けるような戦績続き。だから今季も退路を断つ決意だった……もう言葉が出ないよ」
明けた日曜も、予選トップ10シュートアウトでNZ出身の“Kiwi”である伏兵マット・ペイン(ペンライト・レーシング/フォード・マスタング)がポールポジションを奪い、地元のファンを喜ばせる幕開けに。
しかし決勝では地力に勝るトリプルエイト艦隊がジリジリと忍び寄り、フロントロウ発進のフィーニーが首位に浮上。ルーティン作業を終えた後半スティントには、僚友ブラウンがその背後に迫っていく。
ここから60周のチェッカーに向け幾度もサイド・バイ・サイドを演じたRBRの2台だったが、残り9周で新エースを仕留めたブラウンが、今季3勝目をもぎ獲る結果となった。
「とにかく彼にフロントバンパーを当てないように気をつけた」と笑顔を見せた選手権リーダーのブラウン。
「チーム間の素晴らしいレースだった。それがすべてだ。ニュージーランドのみんながそれを気に入ってくれればいいけれどね。おかげで最高、最高に楽しかった。僕の人生でも最高のレースだったよ」
これでブラウンがフィーニーに対し71ポイントまでリードを拡大した2024年のRSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップ。続く第4戦はオーストラリア大陸へと戻り、5月17~19日にパースでスーパースプリント戦が争われる。



