デリバリー完了直後の4月30日に迎えた最初のロールアウト・セッションでは、どのチームやドライバーにもアドバンテージを与えず、一貫したフィードバックを提供する目的で、元ドライバーのベルンCEO自らが全車両のシェイクダウンを担当した。

 ただしこのユンビヘッド・パークのトラックには『PWRクプラ・スウェーデン』として参戦するクプラの3台は持ち込まれず、テスラ、BMW、フォルクスワーゲンの3車種のみが走行を行っている。

「ようやくコースに降り立つことができ、クルマが設計どおりに機能し、パフォーマンスを発揮できたことをとてもうれしく思う」と、この機会に全車種のパフォーマンスを確認したベルンCEO。

「私もレーシングドライバーとして、これまでのキャリアを通じてさまざまなタイプのレースカーをドライブしてきたが、これほどバランスが良く反応が優れたレースカーはなかった」と、最高出力550PS、0〜100km/hが3秒以下、最高速300km/hをマークする後輪駆動EVでのレース環境を想定するベルン。

「異なる車種間の相違はわずかであり、限界に近づき始めると最後のコンマ1秒を詰めるのに本当に苦労する必要があるだろうね」

 その独自規定BEV車両には最大800Vの高電圧を利用する45kWhのリチウムイオンバッテリーが搭載され、同バッテリーやモーターを筆頭にサスペンションなどもすべてワンメイク化されている。

「いくつかの“ソフトウェアアップデート”を除けば、今回のテストは大きな問題なく完了した、我々は今、スペクタクルで面白いレースを生み出すレシピに本当に近づいてきたんだ!」

 すでに“ヘッズ・トゥ・ヘッズ”トラックの新設レイアウトも公開され、開幕ダブルヘッダーを予定するヨーテボリ市街中心部での開幕戦(6月8~9日)を前に、シリーズは引き続きユンビヘッドのほか、マントープパーク、クヌットストープでの合計5日間のテストを計画している。

全12台の電動ツーリングカー完成。各陣営納車後に即ロールアウト「これまでで最大の前進」/STCC
独自規定BEV車両には最大800Vの高電圧を利用する45kWhのリチウムイオンバッテリーが搭載され、同バッテリーやモーターを筆頭にサスペンションなどもすべてワンメイク化されている
全12台の電動ツーリングカー完成。各陣営納車後に即ロールアウト「これまでで最大の前進」/STCC
「異なる車種間の相違はわずかであり、限界に近づき始めると最後のコンマ1秒を詰めるのに本当に苦労する必要があるだろうね」とベルンCEO

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