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投稿日: 2024.07.04 12:43

初の通常フォーマット戦で、テスラのエースが予選と決勝2ヒートを獲り週末完全制覇/STCC第2戦


海外レース他 | 初の通常フォーマット戦で、テスラのエースが予選と決勝2ヒートを獲り週末完全制覇/STCC第2戦

 迎えた土曜午前のレース1は、開幕勝者のチームメイトであるジミー・エリクソン(ブリンク・モータースポーツ/テスラ・モデル3)の襲撃を受け、サイド・バイ・サイドの状態でターン1に突入したブリンクが僚友との接触により車速を失うと、ここで「予選ではターン8のウエットパッチでタイムを失っていた」と明かしたダールグレンが棚ぼたの展開でトップに立つ。

 しかし、すぐさま反撃に転じたブリンクは、わずか数コーナーでクプラからトップの座を奪い返し、そのまま後続に5秒近く差をつけてのBEV時代初優勝を飾った。

 続く午後のレース2ではスタート直後に多重クラッシュが発生し、マンツ・タリン(エクシオン・レーシング/BMW i4)が起因となりアクセル・ベングトソン(PWRクプラ・スウェーデン/クプラ・ボーン)に追突。その余波でエースのダールグレンがコースアウトを強いられスピンを喫し、このアクシデントの責任で両名に5秒加算のペナルティ裁定が下る。

 さらなる混乱はターン2でも続き、代役出場の“シリーズCEO”がまさかの発端となり、エリクソンのテスラとオーソンのID.3を巻き添えにしてリタイアに追い込み、ここでセーフティカーが導入される。

 こうした混乱もどこ吹く風。リスタート以降も首位を守り抜いたブリンクは、僚友ミカエル・カールソン(ブリンク・モータースポーツ/テスラ・モデル3)と新鋭エングストロムのBMWを従え連勝。この結果、ダールグレンに2ポイント、カールソンに7ポイント差をつけ選手権首位に浮上した。

「獲得ポイント満点の意味でも、素晴らしい週末だった」と満足げな表情を浮かべたブリンク。

「この2戦ともに非常に厳しいレースで、バックミラーで混乱しているように見えても自分のレースに集中しようとしていた。地元で結果を出すのはいつも素晴らしいことで、僕らは今、とても速いクルマを手にしている」

 一方、シリーズ開催延期の2023年を跨ぎ前年度2022年の王者であるダールグレンは、予選でのペース不足とレース2での混乱から挽回を強いられた複雑な状況を嘆いた。

「レース1はコンタクトこそ多かったが、そこそこ楽しめた。でもレース2では本当の混乱に巻き込まれた。蹴り出しからプッシュ・トゥ・パスを使用して(ポールシッター)ブリンクのアウト側を狙ったが、後ろからぶつけられた。プレシーズンテスト後の状況を考えると、これでもまずまずと言わなくちゃならないんだろうけどね」とダールグレン。

 初開催のパーマネントコースでは、BEVによる回生ブレーキの影響か、王者の懸念どおりブレーキングで目測を誤ったりコントロールを失う車両も散見された新生STCCシリーズ。続く第3戦は、8月23日~24日にヘルシンボリの市街地戦にて、通常フォーマット採用で争われる。

開幕勝者のチームメイトであるジミー・エリクソン(ブリンク・モータースポーツ/テスラ・モデル3)とともに、レース2も最前列発進に
スタート直後のアクシデントで、ロバート・ダールグレン(PWRクプラ・スウェーデン/クプラ・ボーン)も巻き添えの憂き目に
「獲得ポイント満点の意味でも、素晴らしい週末だった」と、ラウンド完全制覇のトビアス・ブリンク


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