前戦5月開催のカスカバルでは、勝利を決定づけたかに見えたレース終盤、まさかのトランスミッション故障という悲劇に見舞われ勝機を逸していたセラは、約52分と31周勝負の間に2回のセーフティカー・ピリオドと、少なくとも2本のタイヤ交換が義務付けられたピット作業も無難にこなし、この過密なタイムスケジュールとなった金曜代替戦を制覇し、キャリア通算25勝目を手にした。
「とてもうれしい。前戦カスカバルの最終局面では残り3周で勝利を逃したが、ここではすべてがうまくいった」と、ル・マン24時間やその翌週のワトキンスグレン出場を経て、ようやくのSCB今季初勝利を掴んだセラ。
「僕らは非常に速いクルマを持っていたが、とても強いペースでドライブしなければならなかった。この金曜だけで多くのポイント(80点)を獲得したが、チャンピオンシップに向けては安心できないね」と、背後のバプティスタを念頭に気を引き締めるレースウイナー。
明けた土曜、素早く2回目のフリープラクティスを経て実施された予選ではベテランのカンポスが奮起し、2020年の同地以来となるポールポジションを獲得する。さらにQ2で12番手のタイムを記録した昨季の僚友フェリペ・マッサ(TMGレーシング/シボレー・クルーズ)も、チアゴ・カミーロ(イピランガ・レーシング/トヨタ・カローラ)と並んで土曜スプリントのリバースグリッド最前列を確保する。
「この成果にはとても満足している。ストックカーではポールポジションを巡っていつも激しい争いが繰り広げられており、ここで先頭からスタートすることはもっとも難しいことのひとつだからね」と、日曜メインレースに向けエリアスを0.315秒という大差で上回り、通算6回目のポールを得たカンポス。
迎えた土曜夕刻のスプリントはポール発進のマッサが前半戦を支配したものの、義務ピットでタイヤ交換に使用したホイールガンに問題が発生し、敢えなく優勝戦線から脱落。代わって4月開催のインテルラゴスのメインレースを制覇しているディ・マウロが、ルーベンスの愛息“ドゥドゥ”ことエドゥアルド・バリチェロ(モービル・エール・フルタイム/トヨタ・カローラ)やカミーロらを従え、キャリア通算3勝目を記録した。



