終盤、首位に立ったのはタウンスビルで変則3ストップ戦略を成功させていたマット・ペイン(ペンライト・グローブ・レーシング/フォード・マスタング)で、今回も周囲と異なる1ストップ戦略に勝機を見い出す。
しかし正攻法の2ストップでレースリーダーに詰め寄ったモスタートが、残り2周のところで首位奪取に成功。ペインとランドルの表彰台にデイビソンとパスカーレのDJRコンビを従えて、フォード陣営トップ5独占のなか、まずは今季2勝目を手にした。
「今夜のクルマは本当に良かった。最初のスティントでは周囲のライバルたちと比べ、戦略的な長所と短所がいくつか絡みあったと思う」と続けたモスタート。
「今日は超高速マシンを有していた僕らのチームがこの試合の主役だった。ビルドギャップのスティントでは努力しなければならなかったけど、とても楽しかったね」
明けた日曜も予選からマスタングが猛威を振るう展開が続き、計時予選でトップだったウォーターズに対し、続くシュートアウトではデイビソンがひさびさの輝きを放つ。
「最近のイベントはどれも僅差だが、今回のシドニーは本当に誇らしいね」と、前日夜の決勝でも4位に入っていたデイビソン。
「実はシュートアウトラップはうまくいっていなかったんだ。もちろん速く走りたかったけど、計時予選で感じたように自分の力を最大限に引き出したかっただけさ」
しかし迎えたレース2は、ふたたびモスタートが異なる戦略のドライバーを追い掛ける構図となり、今度は1ストップ戦略を選択したウォーターズが相手となる。ここでレースペースに勝る25号車は残り11周で悠々とモンスター・マスタングの6号車を捉えると、そのまま8秒までマージンを拡大して2戦連続のトップチェッカーを受けた。
「これはウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド(WAU)のクルー全員の功績だ」とチームの働きを称えた不動のエース。「明らかにかなり良いクルマから始めて、それを少しずつ改善し続けた。ここのところのレースカーはかなり特別なもので、今夜はそれがさらに進化した。僕らは自分たちの仕事に集中し続けなければならないし、もっと良くできる点はつねに存在するんだ」
このヒートで3位表彰台に喰い込んだブラウンが、辛くもポイントリーダーの座を死守した2024年RSCの前半戦。続くRSC第8戦は8月16~18日にシモンズプレイン・レースウェイにて『NEDウイスキー・タスマニア・スーパースプリント』が争われる。




