更新日: 2024.08.13 16:35
ロガーノとハムリンを文字どおり“撃破”のディロンが、物議の勝利で逆転プレーオフへ/NASCAR第23戦
一方、それとは明確に相対する姿勢を示したハムリンは、レース直後に「荒っぽいドライブにペナルティがなく、オースティン(・ディロン)がやりたいことを何でもできるチャンスが開かれている」と、やはり憤りを露わにした。
「また右後輪を引っ掛けられた。自分のことに集中していたら、いきなりフェンスにぶつけられた。彼は勝利の記録を残すだろうが、プレーオフでは明らかに遠く(上位)までは行けないだろう。そういうことで報いを受けなければならないからだ」と続けた2位のハムリン。
「そこで何が起きたかなんて、後のリザルトには書かれない。でもポイントでジャンプアップした価値はあった。それは理解できるし悪意はないが、自分がその一部だったことが気に入らない……理解はできるが、賛成できない」
そして目の前の勝利を“刈り取られた”ロガーノも、フィニッシュしてすぐNASCAR競技団のもとへ直行したのち「あいつはチキン野◯だ! 間違いない」とやり場のない感情を吐き出す。
「彼は4台分後ろにいた。全然近くない。それからさらに11号車(ハムリン)まで撃墜した。バンプ・アンド・ランなら分かるが、彼は僕を突き飛ばした。馬鹿げているよ……」
こうした“物議のフィニッシュ”と、近年、レーストラックでの行動規範に対する不満が高まっていることも受け、NASCARの競技担当上級副社長のエルトン・ソーヤーは明けた月曜に以下のように述べ、接触の許容範囲に関する考え方を再考する必要があると認めた。
「我々が現在レースをしている時代、そして若い選手たちがショートトラックでレースをし始めている状況を考えると、最高レベルのレース、つまりNASCARカップシリーズが模範的なレベルで戦われ、最大限の誠実さとスポーツマンシップをもって争われるようにしたい。それが我々の真の目標だ。従って今後それに応じて調整する必要があるかどうかは、今後見ていくつもりだ。今週中に何らかのリアクションが出るだろう」
併催されたNASCARクラフツマン・トラック・シリーズ第16戦、今季レギュラーシーズン最終戦でもある『クリーン・ハーバーズ250』は、前戦インディアナポリスに続きタイ・マジェスキー(ソースポーツ・レーシング/フォードF-150)が連勝を飾っている。