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投稿日: 2024.08.20 17:45
更新日: 2024.08.20 15:39

雨天順延決着はトヨタのレディックが2勝目。残り5周でプレーオフ順位も劇的に変化/NASCAR第24戦


海外レース他 | 雨天順延決着はトヨタのレディックが2勝目。残り5周でプレーオフ順位も劇的に変化/NASCAR第24戦

 ここから2日間合計26回のリードチェンジというアグレッシブな展開となった勝負は、残り5周でレギュラーシーズンのチャンピオンシップ争い、そして段階的勝ち抜き方式を採用するプレーオフに向け、16名のカットライン当落線上を行き来するドライバーたちの運命を翻弄する展開に。

 チェッカー目前のところで、ここまで未勝利ドライバー最上位を維持しているマーティン・トゥルーエクスJr.(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリXSE)の19号車に2戦連続の異変が発生。今季トヨタ陣営で頻発するバルブスプリングを由来とするエンジン不調か、ここでレディックを先頭に最初のオーバータイムへ突入する。

 その45号車の背後には、同じく54号車カムリXSEのギブスが着けると、ボトムではバイロンの24号車カマロZL1のリヤに、序盤のクラッシュから2タイヤ戦略で這い上がってきたブッシャーの8号車マスタング“ダークホース”が続いていく。

 ここでプレーオフ順位で12ポイントのリードを保っていたロス・チャスティン(トラックハウス・レーシングチーム/シボレー・カマロ)が集団内ハイサイドからスピンオフを喫し、ここでウォレスにわずか1ポイント差の16位へと後退。レースは2度目のオーバータイムによる仕切り直しとなる。

 先ほどのリスタートからボトムとハイラインを入れ替えた先頭4台は、ギブスのサポートを得たレディックがインサイドから伸び、そのままホワイトフラッグへ。最終周回でもポジションを維持した45号車カムリXSEが、わずか0.168秒差で勝利を収める結末となった。

「タイ・ギブスの素晴らしいプッシュのおかげだ。トヨタのレーシングファミリーはお互いを気遣おうとしているんだ! 今日はみんな、本当にいい仕事をした」と、僚友の支援に感謝の言葉を述べたレディック。

「今日のステージ3では、スタートの段階でリードラップ最後の1台だったことを考えると、この勝利はとてもいい努力の結果だったと思う」と語った勝者は、長年、家族ぐるみの付き合いがありながら、直近に飛行機事故で急逝したダートの名手スコット・ブルームクイストに勝利を捧げた。

「ここ数日は大変だったが、この瞬間は本当に助けになる。この勝利は彼(ブルームクイスト)と彼の家族や友人に捧げるものであり、彼にとってそれ(勝利)はすべてに大きな意味があった。大切な人が亡くなるのはいつだってツラいことだからね……」

 一方、トップ3の背後ではシリーズ記録の19年連続勝利と、逆転でのプレーオフ進出を狙うカイル・ブッシュ(リチャード・チルドレス・レーシング/シボレー・カマロ)がリッチモンドに続く4位を記録。依然としてカットオフラインまでは遠いものの、復調を感じさせる成績を残した。

 さらに5位には地元出身のブラッド・ケセロウスキー(RFKレーシング/フォード・マスタング)がフォード最上位とし、6位に僚友のブッシャーが続くことに。とくに後者はこの順位により、チャスティンをかわしてカットを16ポイント上回る15位とした。

 そしてレギュラーシーズン争いでは、クラッシュに散ったラーソンに代わり勝者レディックがチェイス・エリオット(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)に10点差を付ける新たなリーダーに浮上。レースで9位にまで回復したハムリンがランキング3位に続いている。

 併催されたNASCARエクスフィニティ・シリーズ第21戦『カボワボ250』は、残り16周でトップに立ったジャスティン・オルゲイアー(JRモータースポーツ/シボレー・カマロ)がコーションフィニッシュで勝利。そしてレースウイークを前に、来季より新生ハース・ファクトリー・チームとして再出発を切る2台には、ともに移籍組となるサム・メイヤーとシェルドン・クリードの複数年契約が発表されている。

カイル・ブッシュ(リチャード・チルドレス・レーシング/シボレー・カマロ/上)はリッチモンドに続く4位。クリス・ブッシャー(RFKレーシング/フォード・マスタング/左下)もダメージを負いながら6位までカムバックした
惜敗のウイリアム・バイロン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)「リスタートでどのレーンを選ぶべきだったかは、今夜必ず思い出すだろう」
「タイ・ギブスの素晴らしいプッシュのおかげだ。トヨタのレーシングファミリーはお互いを気遣おうとしているんだ!」と勝者タイラー・レディック(23XIレーシング/トヨタ・カムリXSE)
NASCARエクスフィニティ・シリーズ第21戦『カボワボ250』は、ジャスティン・オルゲイアー(JRモータースポーツ/シボレー・カマロ)がコーションフィニッシュで勝利


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