海外レース他 ニュース

投稿日: 2024.08.28 06:45
更新日: 2024.08.27 20:12

最終周の劇的決着! カイル・ブッシュを仕留めたハリソン・バートンがカップ初優勝/NASCAR第25戦


海外レース他 | 最終周の劇的決着! カイル・ブッシュを仕留めたハリソン・バートンがカップ初優勝/NASCAR第25戦

 中段のパックで行き場を失くしたコリー・ラジョイ(スパイア・モータースポーツ/シボレー・カマロ)らがノア・グラグソン(スチュワート・ハース・レーシング/フォード・マスタング)をプッシュし、カットライン当落線上からの逆襲を狙うロス・チャスティン(トラックハウス・レーシングチーム/シボレー・カマロ)もリヤをヒットされ巻き添えとなり、ここから複数回の修復作業を強いられることに。

 また選手権で首位を行くタイラー・レディック(23XIレーシング/トヨタ・カムリXSE)やハムリン、さらにカイル・ラーソンとチェイス・エリオット(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)の2台もダメージを負い、実質的にレースを終えてしまう。

 さらに80周目には今季のカップ5戦目となったSVGの16号車がエンジンブローに見舞われると、続くステージ2はジョーイ・ロガーノとライアン・ブレイニー(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)がワン・ツーで制覇していく。ここでチーム・ペンスキー艦隊の2台に食い下がっていたブラッド・ケセロウスキー(RFKレーシング/フォード・マスタング)が、残り16周のリスタートでジャンプスタートのペナルティを取られると、今度はフィールドの先頭で14台を巻き込む2度目のビッグワンが発生する。

 ここでポールウイナーだったマクドウェルの34号車が横向きで空中に舞い上がると、バンクの車列中央へ4輪から叩き付けられるように着地。この混乱で、ラーソン以下、ロガーノや選手権首位のレディック、アレックス・ボウマン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)らに加え、プレーオフの最終ポイントポジションを争うダレル“バッバ”ウォレスJr.(23XIレーシング/トヨタ・カムリXSE)らも痛手を被ることに。

 これで残りは3周。僚友の仇討ちとばかりに先頭に並んだオースティン・シンドリック(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)と、ステージ1覇者ベリーの牽引でリスタートを迎えると、その背後で“19年連続勝利記録”を狙うカイル・ブッシュ(リチャード・チルドレス・レーシング/シボレー・カマロ)の後押しを受けたシンドリックが姿勢を乱し、隣にいたベリーの4号車に激突してしまう。

 雪崩を打つようにインフィールドへ滑り出た先頭2台のうち、ベリーの4号車はここで宙に舞い上がり、バックストレートのランオフでルーフを下にして滑走。そのままバリアに衝突した弾みで、コマのように回転を続けた後にようやくストップする大事故となる。

 この晩に8周をリードし、今季初のステージウインも飾ったベリーはセーフティクルーの助けを借りてクルマを降りると、観客に手を振って無事をアピールし、経緯を見守った大観衆からの拍手と歓声を受けた。

「大丈夫。実際は見た目ほど悪くはなかったと思う」とインフィールド・メディカル・センターでの検査後に応じたベリー。

「でも本当に残念だ。素晴らしい夜だったのにね……僕らはポジションを確保し、今夜の自分とチームの仕事に本当に誇りを感じている。僕らは今季最後のチームで優勝争いに加わっていたんだからね!」

最終周の劇的決着! カイル・ブッシュを仕留めたハリソン・バートンがカップ初優勝/NASCAR第25戦
ジョーイ・ロガーノとライアン・ブレイニー(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)らもマルチタングルの犠牲者に
最終周の劇的決着! カイル・ブッシュを仕留めたハリソン・バートンがカップ初優勝/NASCAR第25戦
マクドウェルの34号車が横向きで空中に舞い上がると、バンクの車列中央へ4輪から叩き付けられるように着地する
最終周の劇的決着! カイル・ブッシュを仕留めたハリソン・バートンがカップ初優勝/NASCAR第25戦
カップシリーズ初出場のパーカー・レツラフ(ビアード・モータースポーツ/シボレー・カマロ)に強烈なプッシュを受けたバートンが驚異的な伸びを見せる

■次のページへ:わずか5台がチェッカー。激闘を制したバートンがカップ初勝利


関連のニュース