迎えたリバースグリッド採用の最終レース3は、先頭グリッドを獲得したカミッシュが逃げを打つ一方、最後尾発進から猛烈なスパートを演じたイングラムが注目を集めることに。
グリッド19番手から急上昇するセンセーショナルなドライビングを披露した2022年王者は、最終的にフィールドの最前列へと突き進んでアーロン-テイラー・スミス(エバンス・ハルショウ・パワー・マックス・レーシング/ヴォクスホール・アストラBTCC)も仕留め、その前方で“ライト・トゥ・フラッグ”を決めたカミッシュの背後2位でチェッカーを受けた。
「大変だった。レース2以降、ふたたび上位に食い込むのは少々難しいだろうと思っていたんだ」と、この粘走でタイトル戦線に踏み留まったイングラム。「レース2と3の間に行われた作業はまさに驚異的だった。このようなレースこそ本当に大きな意味を持ち、感動的だよ」
一方で、この最終ヒートで接触劇を演じたサットンとターキントンは、ダメージの深かったフォードが複数回のピット作業で遅れ、レース中の雨量によるSC介入に助けられたBMWは7位にまで順位を戻してフィニッシュとなった。
「僕にとっては素晴らしい週末で、とても楽しかった」と続けた名門ウエスト・サリー・レーシングの“絶対エース”であるターキントン。
「レース1はグリッド2番手から勝利を収めたハイライトであることは明らかだし、レース2ではとくに最初のラップなど、難しいコンディションのなかでふたたび表彰台に立つことができた。しかし、僕のBMW 3シリーズはレースごとに改善を続け、レース3でこそ週末全体で最高の感触だったんだけどね……」
この週末で2度の3位表彰台と5位を記録したヒルが、イングラムに対し9ポイント差をしたBTCCの2024年シーズン。続く第9戦は9月20~22日の週末にシルバーストーンで争われ、明けた10月4〜6日にはブランズハッチでのシーズン最終戦、タイトル天王山が待ち受ける。