更新日: 2024.08.29 12:45
アルゼンチンの王者ペーニャが貫禄のTCR初優勝。プジョー308が完全制覇/TCR南米第6戦
さらに僚友ファン-アンヘル・ロッソ(パラディーニ・レーシング/トヨタ・カローラGRS TCR)もエンジンから白煙を上げてマシンを止めるなか、7周目に首位レイスを攻撃したカルドソがコンタクトを伴いながらトップに浮上。フォンタナのコースオフで3番手に浮上した僚友ペーニャが、レイスの背後に迫っていく。
しかしここで延長19周のチェッカーとなり、カルドソが前戦エル・ピナールから続く3連勝を達成。2位レイス、3位ペーニャの表彰台となった。
「今日のクルマも素晴らしかったし、こうして40kgの補償重量を積みながらレースに勝てるPMOレーシングの実力に深く感謝している」と喜びを語ったカルドソ。「チャンピオンシップのリードを広げることができてとてもうれしいね」
続くレース2は、午前のクラッシュから自走でピット帰還を果たしていたノチェティのカローラがリバースポール発進となったが、ルーキーはこの蹴り出しで大きく遅れ、後続に飲み込まれてしまう。
代わって背後からファン-マヌエル・カゼッラ(スクアドラ・マルティーノ/FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR)とロドリゴ・バプティスタ(スクアドラ・マルティーノ/FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR)の新旧ホンダ2台を一気に仕留めたペーニャのプジョーがリードを奪っていく。
そのままカゼッラに6秒差をつけたペーニャが独走態勢でチェッカーフラッグを受け、南米大陸で“最高峰のテクニカルシリーズ”と称するFFツーリングカー選手権に君臨するTC2000チャンピオンが、待望のTCR初勝利をマーク。3位にはライバルの脱落で浮上したカルドソが続き、2戦連続のダブルポディウムを完成させた。
「素晴らしいレースだった」と落ち着いて語ったアルゼンチン覇者ペーニャ。「ここ(メルセデス)での経験はあまりなかったが、スタートは良く、その後もペースが良かった。周囲の人たちや、私を信頼してくれたチームのために良い結果を出せたことをとてもうれしく思っているよ」
これで選手権首位カルドソが、2位レイスに対し34点差までリードを拡大した2024年TCRサウスアメリカ。続く第7戦は前出のとおりサンフアン・ビリクムで開催され、ブエノスアイレス、テルマス・デ・リオ・オンド、そして最終戦ロサリオとアルゼンチン連戦が続いていく。