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 しかし次なる波乱は、今季から一新されたワンメイクのダンロップタイヤ。新たなソフトコンパウンドはグリップ向上をもたらした代わりに耐久性が落ち、このレースだけで17回のパンクを誘発。SVG、マクローリン、ウィンターボトムが次々と餌食となり、レース展開は大混乱に。

レース2で落ち着いた展開を見せたチャズ・モスタートが今季初勝利を獲得
レース2で落ち着いた展開を見せたチャズ・モスタートが今季初勝利を獲得

 しかし、自身もパンクに見舞われながら、セーフティカー・ピリオドを活用して上位進出を果たしたクルサードは、残り3周でクラッシュを喫したアレックス・ルーロとニック・パーキャットのマシン回収のSC時にも動じす、リスタートをコントロール。見事に今季2勝目を挙げた。

HRTのジェームス・コートニーは2レースともパンクに泣き、トップ10に絡めず
HRTのジェームス・コートニーは2レースともパンクに泣き、トップ10に絡めず

 2位には僚友の離脱を横目に奮闘したRBRAのジェイミー・ウィンカップ、3位にギャリー・ロジャース・モータースポーツのベテラン、ガース・タンダーが入った。

 その後方、5位、6位にはニッサン・モータースポーツのマイケル・カルーソ、トッド・ケリーのアルティマが、SVGを最後まで追い詰める形で入賞を決めている。

 続く日曜のラウンド6は、フロントロウスタートのDJRペンスキー勢が、今度はSC時のピット作業でピットロード・オープンのタイミングに翻弄され下位に沈むと、代わって首位に立ったのは、同じくフォード勢のプロドライブ・レーシング。

 ロッド・ナッシュ・レーシング名義でエントリーし、スーパー・チープオート・レーシングのチーム名で参戦するチャズ・モスタートは、メインチームの“ザ・ボトル-O(オー)レーシング・チーム&モンスター・エナジー・レーシング”のエース、マーク・ウィンターボトムとともにレースをリード。

 SVGやウィンカップのRBRA勢が再度のパンクに見舞われ下位に沈むなか、度重なるクラッシュによる2度のSC導入にも動じずモスタートが今季初勝利。2位に入ったウィンターボトムと並んでフォード・ファルコンFG-Xがワン・ツー・フィニッシュを飾った。

 これで選手権首位はクルサードとなり、2番手に7ポイント差でSVGが続き、3番手にモスタートが浮上。次戦は5月5~7日にパースで開催される『パース・スーパースプリント』となっている。

「来季はマスタング」情報をリークしたマーク・ウィンターボトムは2位表彰台を確保
「来季はマスタング」情報をリークしたマーク・ウィンターボトムは2位表彰台を確保
RBRAからDJRペンスキーに移籍した敏腕エンジニア、ルード・ラクロア(右)がファルコンの快進撃を支える
RBRAからDJRペンスキーに移籍した敏腕エンジニア、ルード・ラクロア(右)がファルコンの快進撃を支える

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