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 スタートドライバーを務めたバンダムは序盤から好ペースで周回を重ね、予選で記録したベストタイムをさらに2秒縮めることに成功する。

 その後も山内、ラッセーへとつなぎ、続くシュリックのドライブでも安定したペースで周回を重ねていたWRX STIだったが、ルーティンピットの直前、突如マシンから温度上昇を知らせる警告が発せられ、緊急ピットインを強いられることとなった。

2017ニュルブルクリンク24時間予選レースに挑んだ90号車スバルWRX STI
2017ニュルブルクリンク24時間予選レースに挑んだ90号車スバルWRX STI

 原因は排気系パーツの不具合。チームはトラブルを抱えながらもレースを走りきれると判断し、ドライバーをバンダムに交代してマシンをコースに戻す。

 しかし、症状は好転しないばかりか、さらなるトラブル発生の心配があったためチームは走行を1周で切り上げ、ピットでレース終了を待つ決断を下した。

 チェッカーを受けることなくレースを終えたことについて、チームの菅谷重雄監督は「まだ(マシンに)不備があったということを、きちんと振り返らねばならないと思います」と語った。

 しかし、予選結果を含めポジティブな面も認め、次のようにコメントしている。

「カルロ(・バンダム)をはじめ、ドライバー達のフィーリングはとてもよく、レース中に9分2秒台までラップタイムを詰めていけたので、性能面は検証できたと思っています」

「また、山内やマルセル(・ラッセー)、ティム(・シュリック)にはそれぞれ課題に則した走り方を指示し、本番レースを想定したデータ収集もほぼ予定通りに実施できました」

2017ニュルブルクリンク24時間予選レースに挑んだ90号車スバルWRX STI
2017ニュルブルクリンク24時間予選レースに挑んだ90号車スバルWRX STI

「しかし、不測のトラブルが出てしまってチェッカーが受けられなかったのは事実です。この結果を真摯に受け止め、残り1ヵ月の間にしっかりとした準備をして、目標のSP3Tクラス3連覇を果たしたいと思います」

 本戦となるニュルブルクリンク24時間レースは5月25~28日に開催され、現地27日の15時30分(日本時間22時30分)にスタートが切られる。

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