更新日: 2024.10.16 12:31
まさに急転直下の決着。圧勝ラーソンの背後でボウマン失格、ロガーノが滑り込み進出へ/NASCAR第32戦
しかし度重なる修正作業により、最終走行で競争力を維持できた45号車は82周目のコーション中に4輪フレッシュ装着の判断を下すと、これが最適解に。ファイナルステージのリスタート以降で15台の車両を追い越し、ロガーノのポイント合計4ポイント上回るための重要なカギとなった。
「とにかく冷静でいなければならない」と、ステージ2制覇のボウマンが失格したことで、自身の激走が意味を為さなくなったレディック。「とにかく集中しなければならない。そういう瞬間にはコントロールを失うのはとても簡単だからね。いずれにせよ、僕はできる限り速くクルマをドライブするつもりだった。この45号車がフィールドを抜け、カットラインの良い側に到達できたのは、僕らにとってうまくいったね」
前方では、67周目のターン7で見事なダイブを決めたラーソンが、長らくリードを守っていたA.J.アルメンディンガー(カウリグ・レーシング/シボレー・カマロ)から首位奪取に成功。背後を追走し続けたクリストファー・ベル(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリXSE)を従え、今季2度目のプレーオフ勝利、シーズン通算6勝目を飾る結果となった。
「プレーオフのキャリアでカットラインに近づかなかったのは初めてだし、少しストレスのない週末を過ごせたのは良かったね」と、2021年のタイトル獲得時にもローヴァルを制覇しているラーソン。
「クラッシュせずにここまで来たのは、優勝したときを除いて初めてだと思う。僕はあまりシム(シミュレーター)を使っていないことで知られているが、今週はさすがに使ったよ。早い段階でリズムに乗るのに本当に役立ったし、クルマの微調整にも役立ったよ」とキャリア通算29勝目を挙げたラーソン。
一方、HMS陣営内で唯一の敗退が決まったボウマンの48号車に関して、NASCARからもチームからもクルマが規則を満たさなかった理由について説明はないなか、レース後の最低重量が「軽すぎるため重量検査に合格しなかった」ことについて、チーム側は控訴しないことを決定している。
併催のNASCARエクスフィニティ・シリーズ第29戦『Drive for the Cure 250 Presented by Blue Cross and Blue Shield of NC』でも、延長戦のターン7でパーカー・クリガーマン(ビッグマシン・レーシングig Machine Racing/シボレー・カマロ)を仕留めたサム・メイヤー(JRモータースポーツ/シボレー・カマロ)が、プレーオフ“Round of 8”進出の権利を手にするドラマに満ちた勝利を飾っている。