更新日: 2024.11.26 18:07
若手成長株が初ポールから今季最多の3勝目。新型SUV『トヨタ・カローラクロス』も登場/SCB第11戦
「僕たちはスクーデリア本社を仕事の場であるだけでなく、スポンサー、パートナー、モータースポーツファンにとっての会議やイノベーションの拠点にもしたいと考えたんだ」と語るのは、創設パートナーにも任命された現役ドライバーのアティラ・アブレウ(ポール・モータースポーツ/シボレー・クルーズ)で、このスペースは24時間365日稼働し、企業イベントや会議、トレーニング、ブランドの活性化に活用し、ビジネスとモータースポーツが統合されたエコシステムを構築することが目的とされる。
「僕たちの目標は、モータースポーツをサーキットでのレースを超えた完全な体験に変えることだ。僕らはドライバー、ブランド、顧客、パートナーを有意義で影響力のある方法で結び付ける環境を提供したいと考えている」と続けたSCB通算19勝のアブレウ。
こうして新時代への準備が着々と進むなか、迎えたゴイアニアでのレースウイークはサンパウロ出身の若手成長株が予選から先行。この週末でキャリア通算300戦目を迎えたリカルド・ゾンタ(RCMモータースポーツ/トヨタ・カローラ)や、フリープラクティス(FP)最速だった王者ガブリエル・カサグランデ(A.マティス・フォーゲル/シボレー・クルーズ)らを退けたディ・マウロが、まずは自身SCB初のポールシッターに輝いた。
「本当にしたかったことだけど、これは予想外だったよ!」と驚きの言葉を続けたディ・マウロ。「今日ほど堅実なパフォーマンスができるとは思っていなかったし、本当にうれしい。僕らはカヴァレイロ・スポーツとともにシーズンの終わりに向かっているが、チームは今季を通じて素晴らしい仕事をしてくれた。ここまで一緒に2回の勝利を収めたし、これは彼らに値する結果だ」と、改めて日曜メインレースの最上位グリッドを得たディ・マウロ。
「来季は何度もシリーズを制覇している強豪ユーロファーマRCに移籍する予定ではあるが、今季のカヴァレイロで発揮したようなパフォーマンスを続けたいと思っている」
そのスプリント直前には雨が落ち、スタート約1時間前まで多数のウエットパッチが残る状況のなか、来季より参戦を表明する新型SUVストックカーの『シボレー・トラッカー』に『トヨタ・カローラクロス』、そして『ミツビシ・エクリプスクロス』の3車種のうち、TOYOTA GAZOO Racingブラジル製のモデルがサーキットに姿を現し、ファンの前で実車の初お披露目が行われた。
直後に開始されたスプリントでは、オープニングで“史上最年少王者”のフェリペ・フラーガ(ブラウ・モータースポーツ/シボレー・クルーズ)が首位を奪うと、その背後ではポイントリーダーのマッサが“跳ね馬の先輩”であるルーベンス・バリチェロ(ブラウ・モータースポーツ/トヨタ・カローラ)との事故で最後尾に後退。直後にルビーニョは配下の僚友ジャンルカ・ペテコフ(フルタイム・スポーツ/トヨタ・カローラ)とも絡み、ここでセーフティカー(SC)が導入される。