更新日: 2024.12.02 16:14
トヨタ・カローラGRS TCRが有終の美。前戦終了後に“勝利剥奪”の旧型プジョーが初戴冠/TCR南米最終戦
明けた日曜午前9時にスタートが切られたレース1はドライコンディションのまま進むも、オープニングではファビアン・シャナントゥオーニ(パラディーニ・レーシング/トヨタ・カローラGRS TCR)とダミアン・フィネンチ(PMOレーシング/プジョー308 TCR)が絡み、早々のセーフティカー(SC)が発動する。
しかし3周目の再開後もポジションを堅持したポールシッターは、ロッシとペーニャのTC2000常勝コンビを従えて”ライト・トゥ・フラッグ”での今季3勝目を飾ることに。これで7位に終わったカゼッラを逆転して19ポイント差をつけた。
「目標を達成した。とても良いレースだった」と満足げな表情を浮かべた勝者カルドゥソ。「マティアス(・ロッシ)が前半に非常に強いペースを見せたから、簡単ではなかったよ。でも仕事の半分は終わったし、あとはタイトル獲得に向けて頑張るだけだ」
現地時間12時25分開始のレース2は、それぞれ2番グリッド発進のカゼッラは必勝、同10番手発進のカルドゥソは7位以上でフィニッシュする必要があり、さらにスタート直前には小雨が舞う難しい条件と化すなか、前戦でタイトル候補の資格を逸したラファエル・レイス(W2プロGP/クプラ・レオンVZ TCR)だけがウエットタイヤに賭ける唯一のドライバーとなる。
そんななか、王座を目指す2名はともにスタートでポジションを3つ落とすと、早くも2周目からは本格的な雨が降り始める。瞬く間に路面に水たまりが多数発生する状況となり、ここでSCが投入されると、溝付きを履くレイスがまさかのコースアウト。残る全選手がピットインし、レインタイヤへの換装を済ませる。
ふたたび7周目でグリーンを迎えると、仕切り直しのウエットレースで3番手ロッシが躍動。8周目には2番手ファン-アンヘル・ロッソ(パラディーニ・レーシング/トヨタ・カローラGRS TCR)を、12周目にはその僚友シャナントゥオーニをパスして首位に躍り出る。
一方、タイトル候補のカゼッラには災難が降り掛かり、右後輪が外れて3輪走行の状態でピットに戻り、ここで王座挑戦権を失ってしまう。これでロッシがカローラGRSで3勝目を飾り、シャナントゥオーニと挽回のレイスに続き4位でチェッカーを受けたカルドゥソが初のTCR南米タイトルを獲得した。
「素晴らしいことだ! 家族、ガールフレンド、チームに心から感謝する。今シーズンのすべてに本当にありがとう」と喜びを語ったカルドゥソ。「レースは楽な展開になり、あまり考える必要もなく早い段階でタイトルを獲得できた。ようやくお祝いの瞬間が来たね!」