迎えた日曜の決勝レース1は、ポールポジションのティアゴに対し父リオネルとピケJr.が仕掛ける展開となり、息子は現役王者カルドゥソの背後4番手に陥落。4周目にはシャナントゥオーニのリンク&コーがコースオフを喫し、グラベル回収のためセーフティカー(SC)が導入される。

 再開の6周目以降も首位を譲らないリオネルに対し、背後につけたTCR南米王者のプジョーは厳しい重圧を掛けてくる3番手ピケJr.の攻撃にさらされ、敢えなくポジションダウン。これでホンダYPFレーシングが開幕をワン・ツーで飾り、ファステストを記録したティアゴがプジョーの背後4位でフィニッシュとなった。

「スクアドラ・マルティーノ、ホンダYPFのチーム全員に感謝したい」と、まずは移籍初戦で完勝の喜びを語った父リオネル。

「ホンダのスタートシステムは簡単ではなかったが、適切なタイミングでうまく機能し、トップに到達することができた。あとはカルドゥソとピケを抑えることができ、彼らを後ろに留めるだけだった」

「今季からチームを移籍し、まだ始まったばかりであることはわかっているが、より適応し、作業を継続することが重要だ。順調なスタートが切れたので、僕たちを信頼してくれたすべての人に感謝している。調子は良いし、このまま続けなければならないね」

 同じくフル参戦初戦で2位を記録したピケJr.も、まだ学習曲線の渦中にあることを強調する言葉を残す。

「クルマとコースについてもう少し学ぶためのレースだった。こんなに長い周回で他車を追いかけたのは初めてだったよ」と続けたピケJr.。

「タイヤの反応を理解することなど、多くのことを学んだ。もちろん、2位にいるときはチームとして考える頭脳が必要だし、協力して取り組む必要があるからね」

 同じく気温28度のなか迎えたレース2は、予選トップ10リバースでパナマ出身ルイス・ラミレス(PMOレーシング/プジョー308 TCR)が先頭スタートを決めるも、すぐさま3番手発進だったクプラのペッツィーニが首位に浮上。

 その後はフロントロウ発進だったマリアーノのシビックRがリタイアを喫し、数周後には甥のティアゴも離脱。激しい5番手争いを展開したピケJ.も左前輪がパンク、レイスのクプラも終盤で問題に直面してクルマを停めるなど、ライバルが続々と脱落していく。

 これで2022年王者ペッツィーニが復活の勝利を飾り、2位チェッカーのファン-アンヘル・ロッソ(パラディーニ・レーシング/リンク&コー03 TCR)がペナルティ裁定で後退したため、現役王者カルドゥソのプジョーと父リオネルのシビックがトップ3を手にし、週末初のドライバー・オブ・ザ・ウイークエンドに輝いたリオネルがランキング首位で開幕戦を終えている。

 続くTCRサウスアメリカの第2戦は、引き続きアルゼンチンはミシオネス州の州都、ポサダスの国境付近にある改装されたアウトドローモ・ロサモンテで4月19~20日に開催される。

レース2は元サッカー選手でアトレティコ・マドリードや2006年ドイツW杯スペイン代表の左サイドバックで活躍したマリアーノ・ペーニャが主導権を奪うも……
18歳の女性ドライバー、マリア・ニーンコッター(コブラ・レーシング/トヨタ・カローラGRS TCR)は10位、9位と連続入賞
レース2は2022年王者ファブリツィオ・ペッツィーニ(W2プロGP/クプラ・レオンVZ TCR)が制した

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