「僕もタイヤマネージメントをしながら攻めるべきところは攻めていたんですけど、もしジャック(・エイトキン)がリタイアしていなかったら最後までついてきていたと思います。後ろが近付いて来て『ちょっと厳しいかなぁ』って思った時もあったんです。残り5周はどうなるかなってちょっと恐かったし、それを考えながらタイヤマネージメントをしていました」

F1と併催されるGP2(今年からはF2に名称変更)、GP3を含めても、最も実力が問われるレース1で日本人ドライバーが優勝するのはこれが初めてのこと。
開幕戦から『君が代』を響かせた福住の力強い走りに、ホンダ関係者のみならず昨年のチームメイトで今年FIA-F2を戦うシャルル・ルクレールやアレックス・アルボンもパルクフェルメまで祝福に駆けつけた。


「今日一番嬉しかったのは『君が代』が流れたことですね。それが本当に一番嬉しかったです。去年のチームメイトのアレックス(・アルボン)とチャールズ(シャルル・ルクレール)も表彰台までお祝いに来てくれたし、本当に嬉しかったです」
翌日の日曜午前のレース2では、リバースグリッドで8番手からのスタート。ここでも好発進を見せたものの、ターン1で狙ってアウト側に行くと前では3ワイドの争いになっていてスペースがなかった。
「今日もスタートは良くて、前の3台の中でも一番良かったと思います。でも前の1台の蹴り出しが遅くてゴチャゴチャしていたので、僕のスペースがなくなってしまったんです。ターン1は他のレースを見ていても外から抜いているドライバーが多かったので、僕もアウト側にいってスピードを落とさないように意識してアプローチしました。結果的にはポジションを守るかたちになったんですけど、あそこで順位をキープできたのは良かったと思いますし、次の周にひとつ順位を上げることもできましたしね」