Q2の結果から、続くレース2もポールポジションを獲得したクリストファーソンは、トラックのダーティサイドからのスタートとなったことからトラクションをうまくかけられず、1コーナーはフロントロウのダールグレンに奪われる展開に。しかし、ここで慌てない余裕を見せたクリストファーソンは、オープニングラップの最終コーナーでダールグレンのインサイドにダイブ。

 ブレーキングしながらわずかにコンタクトしたゴルフとレオンは、結果的にアウト側にいたダールグレンのレオンがわずかにオフラインとなり、ゴルフが前へ。1周目最初の計時でもトップを守ったクリストファーソンが、そのまま1.5秒のリードを守ってフィニッシュ。2位ダールグレン、3位エクブロムと、選手権ポイントを争うトップランカーが表彰台を占めた。

トラックの汚れた側からとなるポールスタートで苦戦したヨハン・クリストファーソン
トラックの汚れた側からとなるポールスタートで苦戦したヨハン・クリストファーソン

 そして迎えた最終レース。Q3のリザルトにより同じくフロントロウ対決となったクリストファーソンとダールグレンのライバル同士だが、このレースで前戦の反省を活かしたのはダールグレンの方だった。

 またもダーティサイドでスタートに失敗したクリストファーソンは、ダールグレンに先行を許すと、同じ周回のターン3でレストラップ・レーシング、アルビン・ワルネロ(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)のマシンがストップ。

レース2の教訓を最大限に活かしたロバート・ダールグレンは、徹底したディフェンスラインを取る
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 これでセーフティカー(SC)が導入され、先頭2台のバトルは仕切り直しに。リスタート後はレース2の教訓を活かし、極端にインサイドラインを取ったダールグレンが、クリストファーソンのマシンを完璧にブロック。

 その後、レース中盤にも他車のコースオフで2度目のSCとなるものの、そこでもマージンを守りきったダールグレンが、最終ラップの最終コーナーでもドアをきっちりと閉め、0.7秒のギャップを持ってフィニッシュラインを通過。

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「第2戦のフィンランドは本当に不調で、僕らはトラックではなく観客席に座っているようなものだった。そこから考え方を180度転換して、マシンのセットも戦い方もアジャストした。それが功を奏してうれしいよ」と、ダールグレンがこの週末の3レースで2位、2位、優勝の安定したリザルトをマーク。この結果、ダールグレンがクリストファーソンに対し19ポイントの差を維持して、選手権リーダーに躍り出た。

 STCCの次戦は2週間後の7月7〜9日の週末に、ファルケンベルグのトラックで開催され、このサーキットを得意とするダールグレンにとって優位な状況でのレースとなりそうだ。

「もちろん勝てればうれしいけど、最大のターゲットはシリーズだ」とダールグレン
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