土曜のレース上位勢からグリッドが埋められた日曜のフューチャーレースは、快晴のなか、正午過ぎにスタート。しかし、オープニングラップのシケイン出口でルノー・スポールの1台がウォールにクラッシュし、いきなりのセーフティカー(SC)出動に。
しかし、そのSCピリオドとなる直前に3番手のモッジアがカナピノの隙を突き果敢なオーバーテイク。シボレーYPFチームはすぐさま「SCピリオド中の追い越し行為」だとして抗議したものの、スチュワードはお咎めなしの判断。これでモッジアが労せずして2番手を手にすることになる。
4周目に再開されたレースは、4番手を走っていたプライベーター・フォード・フォーカスIIIセダン、ダミアン・フィネンチが失意のカナピノを仕留め3番手に。続いて2番手のモッジアにも襲い掛かり、見事なドライビングで2番手まで浮上する。

そしてフィネンチのフォーカスIIIが首位ウェルナーのプジョー408に迫ったところで、ウェルナーのリヤウイングが長いストレート上で突然脱落する珍事がぼっ発。
マシンコントロールが厳しくなったウェルナーは、コーナーでフィネンチに突かれ、ストレートの最高速を活かしてふたたび引き離す、という厳しいレース展開に。
8周目には3番手のモッジアが先行する2台に追いつくと、チャンスをうかがって一気にパッシング。シトロエンが首位奪取に成功するも、なんとここからリヤウイング・レスのウェルナーが驚異の走りを披露し、ふたたびモッジアに仕掛ける想定外のバトルに発展した。
ウェルナーのプジョーはホームストレートのセクションで、ダウンフォース低減の効果からコンマ2秒ほどのアドバンテージを有する状況に。しかし、20周目にトラブル車両の回収で2度目のSC導入となると、レース展開は一転。

残り4周で再開となった時点で、低速走行中の弊害でマシンに冷却の負担が掛かったか、なんと先頭モッジアのシトロエンがストップ。これでルノーのスパタロが首位に浮上。
さらに最終ラップには4番手のトヨタGAZOOレーシング・アルゼンティーナ、マティアス・ロッシのカローラが力強い動きで一気に2番手へ。同じくプジョーのチャプルも3番手に浮上し、スパタロのルノーにピタリとつけたが、ここでチェッカー。

波乱ずくめのレースはスパタロの今季初勝利となり、ロッシ、チャプルが表彰台。ペーニャ、アルドゥソが4位、5位と続いた。
次戦第7戦は、7月29~30日にアルゼンチン北東部のパラグアイ国境にほど近い山間部、オベラのテクニカルコースを舞台に争われる。
