このようにポイントで2位になったことは4回あるカストロネベスだが、いちばん惜しかったのはランキング3位だった2006年だ。14戦とレース数の少ないシーズンで4勝をマークしながらタイトルが獲れなかったのだ。

 チャンピオンはこの年からカストロネベスのチームメイトとなったばかりのホーニッシュJr.。最終戦にカストロネベスはポイントリーダーとして乗り込んだ。ただし、リードはたったの1点。

 激しいレースで勝利したのはダン・ウェルドンで、ホーニッシュJr.は3位フィニッシュで同点になった。タイトルは勝利数の多いホーニッシュJr.が手に入れ、4位フィニッシュだったカストロネベスは僅か2点差でランキング3位となった。チームメイトに代わって3位でゴールできていたら、ウェルドンが勝っていたとしても、1点差でカストロネベスがチャンピオンになれていた。

 今年のインディ500でカストロネベスは佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)に敗れて2位となった。歴代最多タイに並ぶ4勝目を逃した彼は、歴代最多タイに並ぶインディでの3回目の2位を記録した。その前から2位フィニッシュの回数では、マリオ・アンドレッティに次ぐ歴代2位にある。

 アイオワで勝った後、カストロネベスは言った。

「僕の目標は毎年変わらない。前の年よりも良い成績を挙げることを目指している。自分が勝ったことのないコースだったら勝利を目指す。まだ手にしていないチャンピオンシップも僕にとっては目標であり続けている」

 今年はその年になるのか? 20年目にして念願のタイトル獲得。アイオワ以上に喜ぶカストロネベスを見てみたい気もする。

最終戦で涙を呑むことが多いカストロネベス。今年は笑顔を見せることができるだろうか?
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