ステージ2も前半はカイル・ブッシュとトゥルーエクス・Jr.のワン・ツー。中盤に短い間隔でイエローコーションが出され、ピット戦略が分かれるなか、コースに残る判断をしたエリック・ジョーンズが首位に浮上。ハムリンもここでコース上に残り、上位に復帰した。
ピットインにより一旦後退したカイル・ブッシュとトゥルーエクス・Jr.は交換したタイヤの優位性を活かしポジションアップ。3ワイドの激しいバトルをすり抜け、86周目には首位を奪還。
ステージ2もカイル・ブッシュが制し、今季7度目のステージウィンを挙げた。トゥルーエクス・Jr.が2位、エリック・ジョーンズが4位、ケンゼスが6位、ハムリンが7位と、トヨタ・カムリは5台がトップ10入り。
ステージ3もカイル・ブッシュとトゥルーエクス・Jr.の首位争いになるかと思われたが、111周目の再スタートが切られた直後、サイド・バイ・サイドでのバトル中に、イン側のトゥルーエクス・Jr.がバランスを崩しアウト側のカイル・ブッシュに接触。
2台は壁に激しくクラッシュし、トゥルーエクス・Jr.の車両からは出火するアクシデントとなった。幸いにもドライバーは共に無事だったが、レースの大半を支配していたカイル・ブッシュとトゥルーエクス・Jr.はここでレースを終えることとなってしまった。
これで首位に立ったのはケンゼス。ハムリンも3位へと浮上し、終盤戦へ。レースが残り30周を切るあたりから、最後まで走りきれる距離になるため、ケンゼス、ハムリンらを含む上位勢はグリーンフラッグ下でピットへ向かったが、何台かが燃料を徹底的にセーブして最後まで走り切ろうとする作戦に。
ケンゼス、ハムリンらはペースを落とした上位勢に対し、1周当たり1秒から2秒近く上回るペースで猛烈に追い上げ、チェッカー前には追いつくかと思われた。
しかし、残り10周というところで、エリック・ジョーンズを巻き込む多重クラッシュが発生。ドライバーは無事だったが、コース清掃のために20分間の赤旗中断。
レース再開後も立て続けにアクシデントが発生する荒れた展開となり、レースは最後の2周スプリント“オーバータイム”で決されることとなった。
163周目に再スタートが切られたが、2列目4番手にいたハムリンを含む数台が、再スタート直後のもみ合いの中で接触、その中の1台がスピンを喫したため、密集状態で加速していた後続が大混乱に。8台を巻き込む多重クラッシュとなり、レースはこの日3度目の赤旗中断となってしまった。
レースはハムリン3位、ケンゼス5位、スアレツ7位で2度目のオーバータイム・アテンプトとして166周目に再スタート。ハムリンは先の接触でボディがタイヤに接触していたのか、白煙を発しながらの走行となった。
ファイナルラップに入ったバックストレートで、ややペースの落ちたハムリンに後続が接触し、ハムリンがスピン。これに後続が追突し、多重クラッシュに。ファイナルラップに入っていたため、レースはこの時点で順位が凍結され、イエローコーションのままチェッカーとなった。
ケンゼスが5位、スアレツがルーキー最上位の7位に入り、今季6度目のトップ10フィニッシュを果たした。
次戦第21戦は7月30日(日)、アメリカ東部ペンシルバニア州ロングポンドのポコノ・レースウェイで行われる。
ドライバー マット・ケンゼス
「多くのクラッシュが発生し、クレイジーなレースだった。我々のトヨタ・カムリは好調で、3番手(18号車と78号車の次)の速さを持っていたと思う。そしてその2台がクラッシュしたので、私が勝てると思ったし、グリーンフラッグのままレースが終わればそうなるはずだった」
「しかし、コーションが立て続けに出てしまい、私は再スタートで前走車に詰まってしまったので、勝ったのは私では無かった。全体的に見れば悪い一日では無かったが、もっと上でのフィニッシュができるはずだった」