レース2
ポールこそノリスに譲ったもののカラムがふたたび2番手でフロントロー、周が3番手、マキシミリアンが4番手と最前列の二列/4つのグリッドのうち3つを奪う好調ぶり。ミックだけが予選を外し15番手に留まるがレース1での活躍の様子から大きな期待が持てる。
全車クリーンスタートを決めたレース2。トップのノリスの直後を3台のプレマ/セオドールのマシンがスリーワイドで追いかける。ケメルストレートでカラムはノリスをオーバーテイクしトップへ。
そこへレッドブルリングのレースあたりから好調の波を維持している中国人ドライバー、周冠宇がカラムのすぐ後ろについてノリスをパス。
しかし、その直後ノリスが周にヒット。周はスピンしそのままレースを終えてしまう。このアクシデントで後方集団は大混乱。そこを冷静に切り抜けたミックはポジションを一気に10番手までアップする。
しかしSCは出なかった為、レースはそのまま続行。トップに立ったカラムを後ろからマキシミリアンが果敢に攻め立てレコームでオーバーテイク。しかしその後のペースが上がらず、レース1をリタイヤで終えたヒュースがトップの2台に後方から徐々に迫る。
最終コーナー手前でヒュースはカラムをパス。カラムはこれで3位へと落ちるもののヒュースのスリップへ。そのままケメルストレートでヒュースをオーバーテイク。一周の距離が長いコースと高速コースの特性を考慮した独自の戦い方でのバトルが展開される。
一方のミックもこの序盤の段階で9番手まで上がって来ており早くも6ポジションアップ。さらに前を行くマゼピンのマシンを果敢に攻め立てる。
マキシミリアンを先頭にやや距離を置いてカラム。その後ろには3台のマシンが連なるがこの時点でプレマ/セオドールの勝利は固いと思われた。カラムはマキシミリアンに猛プッシュし、一度は開いた差を詰めてオーバーテイク。ふたたびトップに返り咲いた。
しかしこのバトルの間に後続車が追いついてきてしまい、1位から5位までが一つのグループになる。にも関わらずギュンターはふたたびやり返しトップを奪回。
この間に#62 フェルディナンド・ハブスバーグ(カーリン)がこのトップ2台に完全に追いついてしまう。そして明らかにタイヤが厳しくなってきていたカラムをパス。それに続いてヒュースもカラムを抜いて行く。
さすがにカラムも抵抗をしたがすでに余力は無く、あっさりとポジションを明け渡す。各コーナーでスライドしてしまうほどタイヤを使い切ってしまったカラムに#1 ジョエル・エリクソンが近づいてこれもあっさりと交わしていく。
結局、カラムは7位までポジションを落としたところでチェッカーとなったがレース後にマゼピンにペナルティが与えられて繰り上がり6位となった。
一方のトップを走るマキシミリアンも状況はまったく同じで、ハブスバーグにあっさりと抜かれて首位陥落。あれほど完璧に見えたチームの牙城があっさりと崩れ去ってしまった。
2位に落ちたマキシミリアンにヒュースが近くが、こちらはマキシミリアンとほぼ同じ状態で抜くにはいたらず。しかしここまでタイヤを温存してきたエリクソンは前を行く二台とはまったく異なるスピードでマキシミリアンとヒュースを追いかけ回し、ラスト3周でまずヒュースを、次の周にはマキシミリアンを抜いて2位となり、マキシミリアンはレース1(第16戦)と同じく3位へとドロップした。
予選を失敗した為、他の3台と大きく違うセットで臨んだミックはここでもそれが功を奏し、トップ10フィニッシュとなる9位でゴール。ルーキークラス2位も手に入れて表彰台に登った。