PWC:2台のアキュラNSX GT3、変則3レースのスプリントX戦で計5回のトップ10
続く、COTAでのオン・スケジューリングとなるラウンド8の予選が、灼熱となった土曜の正午過ぎに行われ、エバースレーが9番手、コックスが14番手のグリッドを獲得。
その3時間後にシングルグリッドからスタートした43号車エバースレーは、前半スティントでポジションを上げ、6番手まで上がったところでダイアーにスイッチ。
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しかし、この際のピット作業で停止時間に違反があったとしてドライブスルーのペナルティが課され、ダイアーは予選グリッドと同じ9位でチェッカーをくぐることに。
一方、リスクを避けるように慎重なドライブに徹していたコックスの93号車は、ドライバー交代の作業もノートラブルで乗り切り、ウィルキンスが7位でフィニッシュ。前日の“凡ミス”ともいうべきトラブルからの雪辱を晴らすトップ10入りとなった。
明けた日曜のラウンド9は今季のスプリントX最終戦となり、前日のベストラップ順のグリッドポジションからのスタート。43号車は14番手、93号車が16番手から上位進出を狙う戦いに。
43号車のスタートドライバーを務めたダイアーは、グリーンとともに抜群のダッシュを決めると、2コーナーで発生したキャデラックATS-V.R.GT3とフェラーリ488 GT3のクラッシュをすり抜け、大幅なポジションアップに成功。このアクシデントですぐさまフルコースイエローとなったトラック上で、7番手に浮上する。
一方、こちらも好スタートを切っていた93号車のウィルキンスだが、アクシデントを回避するためハードブレーキングを強いられ13番手までポジションダウン。
その後、グリーンフラッグでレース再開後は、ドライバー交代までに2台のマシンをオーバーテイクし、コックスへとスイッチする。
そして43号車のダイアーはさらにポジションを上げ、ピットレーンに戻ってきたときには4番手にまで浮上していた。
迅速なピット作業を行った93号車と合わせて、エバースレー、コックスの2台は7、8番手でトラックに復帰すると、終盤には3番手を走行していたリッキー・テイラーのキャデラックがスピンオフし、それぞれひとつずつポジションアップ。
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しかし、最終的にスピンから挽回したキャデラックが93号車を捕まえ、これでNSX GT3は8番手に後退。さらに43号車はフィニッシュ目前に左リヤのパンクにより、裂けたタイヤ片がボディワークを破壊するアクシデントに見舞われながらも、なんとかポジションキープのまま6位、8位でチェッカー。2日連続で2台揃ってのトップ10フィニッシュを達成した。
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これで初のスプリントXを終えたRTRはランキング7位。ドライバーズでは、43号車エバースレー/ダイアー組が9位、93号車コックス/ウィルキンス組が12位でシリーズを終えた。
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続くPWCは通常のGTチャンピオンシップに戻り、残り2戦。第8・9戦として9月15~17日に、ソノマで開催される。