続く午後のレース2は、ファイナルラップまで10周以上にわたりレースをリードしたリバースポールのゲルト・コーバー(シュヴァーベントラック/イベコ)を、フィニッシュまで残り半周のところでかわしたキスがドラマティックな大逆転劇で制し、2位にはキスのオーバーテイクに乗じてコーバーを3位に追いやったアントニオ・アルバセテ(トラックスポーツ・ルッツ・ベルナウ/MAN)が入った。

明けた日曜朝の予選では、レンツのメルセデスが自身初となるポールポジションを獲得。しかし、レース3のスタートでは土曜の2レースとも接触のアクシデントでマシンにダメージを負い、下位に沈んでいた現ポイントリーダー、アダム・ラッコ(フレートライナー/バギラ・インターナショナル・レーシング・システム)が怒りのホールショット。
そのまま33歳の誕生日を自ら祝う今季12勝目をマークし、以下レンツ、ハーン、キス、ハルムの順でチェッカーをくぐった。

そして最終レース4は、前日のレース2でファイナルラップでの大逆転負けを喫していたコーバーが、リバースグリッドのフロントロウ、2番手からのスタートでその雪辱を晴らす勝利を記録。2位には、そのコーバーを最後まで苦しめたハルムのMANが入り、週末2度目の表彰台を確保。3位に王者ハーンが続き、最終戦を残して選手権首位のラッコに45ポイント差にまで詰め寄った。
そのETRC最終戦はイベリア半島、スペインのハラマが舞台。トラックヘッドには厳しいビッグブレーキングとタイヤ磨耗の激しいサーキットで、10月7〜8日に最後のタイトル争いが繰り広げられる。


