道上はセーフティカーランの後のスタートでビョークに食らいつくが、3周目のV字コーナーでまさかのコースアウトを喫してしまう。道上によれば「オープニングレースのあとに、ブレーキのローターとパッドを替えたんです。それのどちらかが原因のトラブルで、ウォームアップは問題がなかったのですが」という。
「レースでは兆候なく出ましたね。V字コーナーは川があるので、ブレーキは当然気をつけなければならないのですが、ブレーキがロックしてしまいました」
■世界のトップドライバーたちとバトルができた
レースはその後、セーフティカーランの後に赤旗終了となったが、道上はグラベルにストップしてしまったため、リタイアという結果に終わった。レースにタラレバは禁物だが、そのまま走っていたら6位にはなっていたかもしれない。ただ、結果以上に道上にとってはこの週末、上位ドライバーたちとやり合えたことに満足しているようだ。
「やっと自分らしいレースがこのもてぎでできたので、その意味では満足しています」と道上。
「今年はWTCCに初めてフル参戦していて、このもてぎでは絶対に結果を残したいと思っていました。その意味では、最大限力を出し切ることはできたと思います。今週末は初めてと言っていいくらい、世界のトップドライバーたちとああいうバトルができたので、次に繋がるレースだったと思っています」
予選Q3やメインレースでのトラブル等、悔しい部分はありつつも、戦える手ごたえを得た道上。次戦は「F3で出て以来20年ぶりです」というマカオ・ギアサーキットが舞台だ。「いい状態にあると思うので、マカオでは上位を狙いたい」と道上はレース後、悔しさのなかにどこか晴れやかさがある表情で語ってくれた。