しかしこのタイトルコンテンダーらが消えるアクシデントからのリスタートでトラックポジションを上げたのは、もう一台のDJRチーム・ペンスキー、地元ニュージーランド出身のスコット・マクローリン(フォード・ファルコンFG-X)。
18周目には前を走るウインカップのRBRAホールデンに並びかけると、2台はサイド・バイ・サイドの激しいつばぜり合いを披露。2度のコンタクトでマシンをグラスエリアに落としたマクローリンは、200km/hオーバーで激しくスライドしながらもなんとかマシンを立て直すと、ウィンカップを追走。

その後、32周目に3度目のSCが出ると上位陣が次々と2度目のピットに飛び込む。そのリスタートでターン8のインに飛び込んだマクローリンが、ブレーキングでワイドになったウィンカップをついに攻略することに成功。
この間に、ピットでのショートストップを成功させていたSVGがウインターボトムを逆転し首位に浮上すると、そのまま残り周回を走りきったSVGが地元NZで今季4勝目をマーク。2位ウインターボトムに続き、最後の表彰台をマクローリンが勝ち取った。

続く日曜のレース24は、前日の表彰台攻防戦の鬱憤を晴らすべく、ウインカップがマクローリンをしのいでポールを獲得すると、レースでもピット戦略を合わせ2台のマッチレースの展開に。

RBRAのトリプルエイト・レースエンジニアリング対DJRチーム・ペンスキーの頭脳戦となった70周の戦いは、最終的にRBRAがマクローリンに約6秒の差を築いてトップチェッカー。ポイントリーダーの座を磐石とする今季3勝目を挙げてみせた。
2位マクローリンに続いたのは、レース序盤にプロドライブ・レーシング・オーストラリアの3台で同士討ちを演じたものの、ダメージを最小限に留めたキャメロン・ウォーターズとなり、前戦ポールからの勝利を逃していた雪辱を晴らす表彰台を獲得。
一方、土曜勝者のSVGはピットエントリーでスロー走行となっていたティム・スレード(ブラッド・ジョーンズ・レーシング/ホールデン・コモドアVF)のリヤにブレーキングが間に合わず追突する失態を演じ、タイトル争いへの希望が打ち砕かれる24位に終わっている。
