また、この週末にギア・レース9勝目という新記録を打ち立てたロブ・ハフは「TC1カーをドライブできなくなるのは残念だ」としながらも、両選手権が持続可能性の観点から「前に進むことが望ましい」とコメントした。
「持続可能なツーリングカー選手権を望んでいるが、現時点ではまだ見当たらない」とハフ。

「このTC1規定の初日からマシンをドライブしてきたし、マカオではTCRより8秒も速い世界最速のツーリングカーであることは間違いない。でも最終的には世界規模で持続可能なツーリングカー選手権が実現すべきで、それにもっとも近い存在なのがTCRであることに疑いの余地はないね」
一方、WTCCのチャンピオン候補であり、ホンダのワークスドライバーを務めるノルベルト・ミケリスは、TCRシリーズで自らのチームを立ち上げ王座を獲得するなど、他のドライバーとは異なる立ち位置でこの流れを受け止めている。

「これは僕にとって、かなり難しい部分の話題だと言わざるをえない」とミケリス。

「TCR最終戦で、M1RAがチームズタイトルを獲得したのは本当に素敵な瞬間だったし、彼らを誇りに思う。僕が将来的に自分のチームで走るとして、それが来年なのかキャリアの終盤なのかは、現時点では誰にもわからない」
新たな選手権でマニュファクチャラー登録のワークスチームが禁止される点についても「もっとも重要なことは、意思決定について何が起こるかを厳格にコントロールすべき点だ」と語った。
「当然、僕らはマスクされて何もかも見えないワークスチームの参戦は望んでいない。でも個人的な見解では、FIAの選手権にはワークスチームとワークスドライバーがいて欲しいとは思う。結局のところ、僕はファンのために最高のシナリオを望んでいるし、良いレースが見れるかどうかだけが重要だと思っている」
合意が確定し、最終的な契約に至るまで両選手権から正式なコメントは発表されないものの、今後数週間以内にはなんらかの発表がなされる見通しとなっている。