その他の有力チームも、精力的にプライベートテストを開始しており、WSRでコリン・ターキントンとチャンピオンを争ったロブ・コラードの長男で、イギリスF3卒業後にドイツのADAC GTマスターズに参戦し、シュニッツァーのマシンをドライブした21歳のリッキー・コラードを招聘し、シルバーストンでBMWのアップデートモデルをテスト。

 そして2016年にWSRに所属し、惜しくもドライバーズタイトルを逃してシリーズからの早期引退を表明していたサム・トルドフがAmD Tuning.comのテストに参加し、アウディS3セダンBTCCをドライブ。2017年にオリー・ジャクソンとアント-ウォートン・エールズがドライブし、複数回のポイント獲得を記録したマシンに対し「有意義なフィードバックが得られた」と、チーム代表のショーン・オランビーも満足げな言葉を口にした。

「我々のBTCCプログラムを前進させるにあたり、優勝経験を持つドライバーにステアリングを託す機会が得られたのは本当に有難かった。そのフィードバックは素晴らしいもので、願わくば来季は彼と一緒に仕事をする機会に恵まれればと願っている」

 また、2017年にワークス復帰を果たし、前出のトム・チルトンやロブ・ハフを起用したパワー・マックス・レーシングのボクスホール・アストラBTCCには、VASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーでルーカス・ダンブレル・モータースポーツのホールデン・コモドアVFをドライブした17歳のアレックス・ルーロがコクピットに収まり、初の前輪駆動ツーリングカーのテストを行った。

「オーストラリアからここまで来るのは、本当に1日がかりの長い旅路だったけど、かねてからBTCCに興味を持っていて、いつかはドライブしたいと思っていたんだ」と、初テストで印象的なドライブを見せたルーロ。

「BTCCは信じられないほどコンペティティブで魅力的なシリーズだし、2018年のファーストプライオリティは、このシリーズであることは間違いない。来季は彼らとともに居られることを願っている」

 テストを担当したパワー・マックス・レーシングのチームマネージャーであるマーティン・ブロードハーストも、このティーンエイジャーの仕事ぶりを高く評価している。

「彼は非常に成熟したプロの方法で初テストに臨み、FWDのBTCCマシンのドライブに素早く適応し、速さを見せるという大成功を収めた。午後のドライトラックでも安定したペースを刻んでいて、速いペースで周回を重ねてくれた。彼は本当にいい仕事をしたと思う」

 その他、第5戦クロフト・ラウンドの多重クラッシュで、後半戦のシリーズ参戦を取りやめるほどの大怪我を負った3名のドライバー、ルーク・ダベンポート(フォード・フォーカスST/モーターベース・パフォーマンス)、ジェフ・スミス(ホンダ・シビック・タイプR/ユーロテック・レーシング)、アーロン-テイラー・スミス(MG6 GT/トリプルエイト・レースエンジニアリング)、の3名は、ダベンポートがモーターベースのTCR UK参戦プログラムに転向し、フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCRにスイッチ。スミスは怪我の回復が思わしくなく2018年エントリーを断念。アーロン-テイラーはGT転向を表明し、BTCCから離れる意向を示している。

ロブの子息で、シュニッツァーとも繋がりを持つリッキー・コラードがWSRをテスト
2017年にボクスホール・ワークスとして参戦し、トム・チルトンやロブ・ハフを起用したパワー・マックス・レーシング
VASC参戦経験を持つ17歳のアレックス・ルーロは、ボクスホール・アストラで18年BTCC参戦を目指す

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