「昨シーズンに、北米のレースシーンにTCRマシンが参入したことで、2018年にはこれらのマシンの独立したカテゴリーを創設するのは当然の流れだった」とジル。

「まずはWSCとIMSAの協力に感謝したい。おかげでPWCでも高い競争力を持つTCRクラスを持つことができた。2018年はバラエティに富んだマシンたちがバトルを繰り広げるシーンを、楽しみにしている」

 また、欧州でもTCRのうねりは拡大を見せており、2017年まで単一開催のシングルイベントとして認知されていたヨーロピアン・トロフィーが、新たに『TCRヨーロッパ・シリーズ』として選手権に昇格。

 シリーズプロモーターを務めるパオロ・フェレイラは「我々は、欧州全域でもチャンピオンシップを展開する適切な時期が来たと判断した」と語るとおり、年間6戦のシリーズスケジュールを発表した。

 これまでは各国のリージョンシリーズ(地域選手権)、ナショナルシリーズ(国別選手権)の上位ランカーのみの出場が認められ、さながら“世界一決定戦”の様相を呈していたヨーロピアン・トロフィーは、これにより事実上消滅。

 シーズンは5月6日にフランスのポールリカールで始まり、10月21日にスペインのバルセロナで最終戦を迎え、Q1とQ2の予選セッションに加え、25分のレースが2ヒート開催されるおなじみの形態となる。

 さらに、12月20日には従来まで開催されていたTCRベネルクスが、このTCRヨーロッパ・シリーズに合流、合併することがアナウンスされ、ベネルクス勢は第2戦のザントフールトから、モンツァを除く全5戦でヨーロッパ勢とともにレースを戦うこととなる。

「すでにTCRの各国選手権でレースをしているチームやドライバーにとって論理的な進化であり、インターナショナルなシリーズにステップアップする最初の機会となることを目指している。パオロ・フェレイラの熱意と能力に加え、シリーズの魅力的な会場と相まって、TCRチームのお気に入りのひとつになるだろう」と、マルチェロ・ロッティも賛辞を送っている。

北米はマニュファクチャラーにとっても巨大市場。MINI USAなどは独自車両の開発も示唆している
TCRヨーロッパ・トロフィーのシリーズ化は、インターナショナルがWTCRに吸収されたことの対応措置か
IMSAとPWCでも、TCRを用いた相互交流の可能性が開けることも考えられる

■2018 PWCピレリ・ワールドチャレンジ・TCRクラス・カレンダー

ラウンド 日程 トラック
Rd.1 3月23〜25日 サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)
Rd.2 4月27〜29日 バージニア・インターナショナル・レースウェイ
Rd.3 5月25〜28日 ライムロック・パーク
Rd.4 6月13〜15日 ポートランド・インターナショナル・レースウェイ
Rd.5 8月10〜12日 ユタ・モータースポーツ・キャンパス
Rd.6 8月31〜9月2日 ワトキンスグレン

■2018 TCRヨーロッパ・シリーズ・カレンダー

ラウンド 日程 トラック
Rd.1 5月6日 ポールリカール(フランス)
Rd.2 5月21日 ザンドフールト(オランダ)
Rd.3 6月10日 スパ・フランコルシャン(ベルギー)
Rd.4 7月8日 ハンガロリンク(ハンガリー)
Rd.5 8月19日 TTアッセン(オランダ)
Rd.6 9月23日 モンツァ(イタリア)
Rd.7 10月21日 バルセロナ(スペイン)

本日のレースクイーン

宮瀬七海みやせななみ
2025年 / スーパーGT
KOBELCOガールズ
  • auto sport ch by autosport web

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

  • auto sport

    auto sport 2025年6月号 No.1608

    [特集]レッドブル 角田裕毅
    5つの進化論

  • asweb shop

    STANLEY TEAM KUNIMITSUグッズに御朱印帳が登場!
    細かい繊細な織りで表現された豪華な仕上げ

    3,000円