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投稿日: 2017.12.31 12:50
更新日: 2017.12.31 12:51

“ダニカ・ダブル”実現は厳しい状況。引退を発表したダニカのインディ500参戦はどのチームから?


海外レース他 | “ダニカ・ダブル”実現は厳しい状況。引退を発表したダニカのインディ500参戦はどのチームから?

 しかし、マイケル・アンドレッティ率いるチームがダニカを2018年のインディ500で走らせる可能性は、現時点では非常に低い。彼らはレギュラー4人=ライアン・ハンター-レイ、マルコ・アンドレッティ、アレクサンダー・ロッシ、ザック・ビーチに加え、ステファン・ウィルソンとカルロス・ムニョスの2人を走らせることを発表しており、現時点で6台体制となっている。

 マクラーレンとのジョイントでフェルナンド・アロンソをエントリーさせる話も2018年はナシになったので、7台目をエントリーさせる決意を彼らが固めさえすれば、ダニカにもチャンスはある。ウィルソンやムニョスより多額の資金を持ち込み、よりチャンスのあるシートを彼らから奪えば、レースでそれなりのパフォーマンスを見せる可能性も見えてくるだろう。

レイホール・レターマン・ラニガンにはデビューイヤーの2005年と翌年の2006年に在籍

 では、デビュー当時に在籍したレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングはどうか? 彼らは1カーでずっと戦ってきていたが、2018年は満を辞して2カーへの体制拡大を行う。インディ500ウイナーの佐藤琢磨を迎え、グラハム・レイホールとコンビを組ませるのだ。2カーを機能させてチャンピン争いを行えるチームに成長することを目指す彼らは3台目にかまけている時ではない。

 この他のレギュラーチームを見渡すと、エド・カーペンター・レーシング、AJ・フォイト・エンタープライゼスがシボレー陣営にはあり、ホンダにはシュミット・ピーターソン・モータースポーツとデイル・コイン・レーシングがある。

 ストックカー移籍の時のようにシボレーが彼女をバックアップする話は出ていないが、インディ500としてはダニカの集客力には大いに期待をするだろうから、スピードウェイとの関係が強いカーペンターという線はアリかもしれない。

 彼らはアメリカ人ドライバー重視でもある。伝説のドライバーがオーナーのテキサスチームには、彼女がシートを確保できる可能性はほとんどないだろう。シュミットとコインはどちらも2カーでフルシーズンエントリーを行う計画で、インディ500に3台目を投入してきた実績もある。

 しかし、シュミットはマイケルシャンク・レーシングとのジョイントプロジェクトでジャック・ハーベイを走らせることにすでに決定している。そこでダニカに残されている可能性として、カーペンターと同様にコインも候補に挙げられる。そして、それは同じ女性ドライバーのピッパ・マンとのシート争奪戦になるということ。ふたりのポテンシャルを比較すればダニカの方が明らかに上だ。

 この他で考えられるのは、2012年でレギュラーから脱落して以降もインディ500だけへはスポット参戦を続けているドレイヤー&レインボールド・レーシング(シボレーユーザー)。過去2年はセージ・カラムを起用しているが、持ち込み資金次第でそのシートを手に入れることができるかもしれない。また、2018年のインディカー・シリーズにはハーディング・レーシング、ユンコス・レーシング、カーリンと新しいフルシーズン・エントリーが3つあり、それらのチームからもダニカのインディ500参戦は有り得る。ただし、好成績は望みにくい。

 果たしてダニカはシートを獲得し、“ダニカ・ダブル”を、そしてインディ500を引退レースにすることができるのだろうか?

ダニカ・パトリック


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