更新日: 2016.06.27 10:06
インディ第10戦ロード・アメリカ:パワーが8万人の観客を魅了。琢磨はトラブルが痛手に
「大きな満足感が得られる勝利となった。本当に嬉しい。以前の速さ、強さを取り戻したと感じている」とパワーは語った。
彼はタイヤを労りながらトップを守り続け、差をコントロールして走り続ける余裕を持っていた。終盤にはリスタートという試練が待っていたが、そこでも彼はミスを冒さなかった。「終盤のリスタートで失敗して来たが、今回は絶対にそうならないように頑張った。ベストを尽くしてリスタートでリードを広げてやろうと考えていた」とパワーはレースを振り返った。彼はプッシュ・トゥ・パスが温存しており、それを有効に使って逃げ切った。
カナーンは今シーズンの自己ベストとなる2位フィニッシュ。3位にはレイホールが食い込んだ。今季2回目の表彰台だ(1回目はバーバー・モータースポーツ・パークでの2位)。今季5回目のトップ5フィニッシュ。2007年のロード・アメリカでも彼は3位だった。シボレーは8勝目。チーム・ペンスキーは6勝目だ。
ポイントトップのサイモン・ペジナウ(チーム・ペンスキー)は終盤のリスタート時には2番手を走っていたが、ディクソン同様にエンジントラブルに見舞われて後退し13位。
ランキングトップと2位が上位フィニッシュを逃したことでポイントスタンディングは一気に差が縮まった。依然としてペジナウのリードは74点と大きいが、ポイント2位にはエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)が浮上。パワーはポイント3位となり、チーム・ペンスキーがトップ3を独占する強さを見せている。
佐藤琢磨は17位。レース中盤には7位にポジションアップしていたが、ピットスピード違反でペナルティを二度も受けて上位フィニッシュのチャンスを失った。
「テストに来なかったけれど、チームが頑張って良いマシンを作り上げることが出来ました。予選は15位と悪かったが、決勝で上位へと進出できる感触はあった。その通りにレース序盤に順位を上げていけました。しかし、ピットスピード・リミッターが誤作動してスピード違反を犯すこととなり、2回のペナルティ。残念な結果になりました」と琢磨は悔しがっていたが、「マシンは良かった。これはチームにとっても自信になりましたし、ワトキンス・グレンが楽しみです」と彼は語った。