WTCRに強豪の参戦相次ぐ。名門チームWRTが英国ツーリングカー王者とともに参戦表明
「アウディはとくにツーリングカーで偉大な歴史を持っている。覚えているのは(フランク・)ビエラのA4クワトロが戦っていた頃のノックヒル戦での鮮烈な走りだ。また彼らは世界中でエキサイティングなGTプログラムを有してもいる」とシェドン。
「実はいくつかのメーカーと何回か話し合いの機会を持ったけど、そのときはBTCCを去るなんて考えてもいなかったし、アウディとも話はしていたけど、そんなにシリアスなものではなかった。それが1月のオートスポーツ・インターナショナル・ショー(ASI)の数日間で一気に現実味が増し、そのちょうど数日後にはドイツに渡って、翌週の火曜までにはアウディスポーツとの契約をまとめていたんだ」
WTCC世界ツーリングカー選手権に引き続きWTCRを統括するユーロスポーツ・イベントにより、新シーズンに向けた数々のアナウンスが続くなか、そのワールドカップ初年度のグリッド上にはガブリエル・タルキーニ、ロブ・ハフ、イバン・ミューラー、テッド・ビョーク、ノルベルト・ミケリス、ティアゴ・モンテイロら、元チャンピオン獲得経験者を中心に世界的なツーリングカー・ドライバーが集っている。
またチームWRTと同じくアウディRS3 LMSを投入するコム・トゥ・ユー・レーシングは、すでに発表済みのデニス・デュポン、オーレリアン・パニスに加えて、ナサニエル・バートンとフレデリック・バービッシュの2名を加えた4台体制となることも発表され、今後もフルグリッド26台のリストが徐々に明かされる予定となっている。
「そう、このシリーズは最後まで戦いが続くことになるだろうね」と、既報のエントリーリストを眺めつつ語るシェドン。
「レーシングドライバーとして、僕らは皆誰もが可能な限りレベルの高い“遊び場”で競争したいと願っている。それこそがレース最大の魅力なんだ」
「ルールや条件が変化する際に挑戦するのは悪いことじゃない。もちろん、TC1に対して(TCR規定マシンが)なんら劣るところもない。マシンバラエティはあれど、勝てるマシンはほんの一握りだ」
「壮大な戦いが繰り返され、フィールド全体が素晴らしいショーと化すだろう。実力のあるチーム、優秀なマニュファクチャラーが多数揃い、ツーリングカー・レースに必要なすべてがそこにある。エキサイティングなシーズンになるのは間違いなさそうだ」