28周目、ブエミはファンブーストを使ってベルニュを1コーナーでオーバーテイクし3番手を取り戻す。
トップのアプトは徐々にリードを広げる一方で、ターベイとブエミは激しい2番手争いを展開。ピットインで6番手まで落ちたピケJr.もミッチ・エバンス(ジャガー)、そしてベルニュも交わし4番手に浮上。前の2台を追いかける。

前戦で初表彰台を獲得したテチータのアンドレ・ロッテラーは7番手まで浮上するも、ピットアウトの際にメカニックの足を引っかけたことで40周目にドライブスルーペナルティが科せられ後退してしまう。
6秒以上の差をつけレース後半は余裕の走行を見せたアプト。チェッカーを受けると、「いい感じだ。とてもいいよ。ありがとう!」と無線で叫んだ。

第2戦香港ePrixではトップチェッカーを受けるも車両違反で失格となったが、アプトは幻の初優勝をこのメキシコシティで手に入れることとなった。
2位はブエミのアタックを最後まで守り切ったターベイ。前戦に引き続きブエミは3位でレースを終えた。
「今日はメカニックがとても、とても早かった。彼らがどうやったのかわからないけど、それが勝利のカギだったよ。とても感謝しているんだ。最後の5周は一瞬だった。すぐに心拍数が上がったんだ。でも、まだ確信することはできないよ。フォーミュラEでは何かが起こる可能性があるからね」とアプトはレース後に語っている。