アロンソ、2017年末に豪州スーパーカーのテスト機会に恵まれるもガス欠で断念
これを受け「アロンソを先に座らせる選択肢はなかったのか?」と問われたブラウンは、「それはない。これはあくまで余興だったからね」と、付け加えた。
「この日の仕事はもちろんLMP2のマシンを理解し、デイトナ24時間に向けやるべき準備をすることだった。その仕事を終えた1日の最後に、真剣な仕事モードから離れてなお時間があれば、このマシンで遊ぼう、と話していたんだ」
「もちろん、フェルナンドはこの種のマシンが大好きだと思うよ」
アロンソは昨年のF1モナコGPを欠場し、北米インディカー・シリーズ最高峰のイベントであるインディ500に参戦。今季はその北米シングルシーターの祭典には復帰しない意向ではあるものの、F1と並行してトヨタとWEC世界耐久選手権に参戦することを発表している。
また、前出のとおりブラウンがVASCのチームを買収したことで、このオーストラリアのシリーズへの参戦にも大きく可能性が開かれることとなり、実際にアロンソ本人もシリーズ最大の祭典であるバサースト1000への出場に興味を示しているという。
しかしブラウンは、今季のバサースト1000についてはF1日本GPとのカレンダー重複の事実も踏まえながら「フェルナンドは充分に準備が整ってからでなくては、本気で挑戦することはないだろう」と語った。
「だから今季は日本GPへ参戦する。彼は私が知る限り史上最高のレーサーだ。彼はあらゆる種類のモータースポーツを愛し、魅了されてもいる。しかし、だからこそすべてを真剣に取り組みたいという願望を持っている。競争力があると思えないことを、やりたいとは言わないはずだ」
同様にブラウンは、アロンソのチームメイトであるストフェル・バンドーンも「バサーストに強い関心を示していた」ことを明かしたが、こちらも日程の影響で今季実現は難しいだろうとの見通しを語った。
「今季のデイトナを戦っていた際に『なあストフェル、他にも参戦してみたいレースはあるか?』と尋ねた。すると彼は『そうだね、バサーストには出てみたいね』と答えたんだ。レーシングドライバーなら、誰もがこのシリーズに魅了されている証であり、今もF1グリッドに並ぶドライバーの多くが、このカテゴリーを経験してみたいと思っているはずだ」