GM自身がVASCシリーズでコモドアとカマロが並存することを許すか、といった不透明な部分もありつつ、ライバル陣営であるフォード系チームは「確実に2ドアモデルの投入を考えているだろう」と見ている。
「我々が来季2019年から投入するマスタングの2ドアボディは、たとえ空力ホモロゲーションを経た後であろうと、それ自体がコンペティションにおける新たな議論の的になるだろうと予想している」と、ティックフォード・レーシング代表のナッシュ。
「そうした公式声明をホールデンは発表することになるだろうが、その場合にカマロこそが公平なコンペティションに向けた最大にして唯一の解決策であるのは考えるまでもないことだ」
「ご存じのとおり、ホールデンが抱える多くのユーザーチームのうち、そのいくつかにGen2規定のカマロを供給すれば、シボレー、ホールデンというふたつのブランドを両立させることもできる。コモドアとカマロというふたつのボディシェイプが共存する光景が見られるはずだ」
フォード・オーストラリアの代表で、マスタング投入の発表会でも経緯の説明を担当したグレアム・ウィックマンは、コモドアとカマロの並存を歓迎すると同時に「赤と青の戦い」以外の広がりがシリーズにもたらされることを望んでいる、と語った。
「それが確かな話題かはなんとも言えないが、こうして有能な競争相手と戦えることをうれしく思う。願わくば、トップを走る赤いフォードと青いホールデンだけでなく、それ以外のマニュファクチャラーもこの争いの輪に加わってくれることを望んでいる」とウィックマン。
先日の第4戦ではニッサン・モータースポーツのアルティマが、久々のトップランを披露すると同時に、週末でのダブルポディウムを獲得するなど好調さを見せていた。
そのニッサンは、将来的に2ドアモデルの代表格として『GT-R』の投入を検討していると言われており、その動向にも注目が集まるなか、フィアット・クライスラー・オートモビル(FCA)傘下のブランドであるアルファロメオが『ジュリア』で、韓国の起亜が『スティンガー』での参戦を模索中とも言われている。


