この多重クラッシュでセーフティカーが出動となったレース1は、4周目のリスタート以降もポジションを守ったアズコナが12ラップのトップチェッカー。2位タッシ、3位ラーゲンの表彰台となった。
続く月曜開催のレース2は、ポールスタートとなったPCRスポーツのセアト・クプラTCRに乗るダニ・クロスと、ヤン-レノ・モラーのFK8シビックが首位攻防を繰り広げる中、4番グリッドから発進のファイルズが2番手に浮上して1コーナーへ。
かつてはターゲット・コンペティションに所属しTCRドイツで連覇を飾った実力者は、2周目に早くも首位浮上に成功すると、そのまま追いすがる後続のパックを引き離すべくスパート。一方、その遥かに後方9番グリッドからスタートのヴァン・ラーゲンが、2周目終了時点で5番手にまでアップすると、ここから怒涛のチャージを披露。
続くラップではタッシ、ナジー、スティアン・ポウルセン(セアト・クプラTCR)らが絡んだサイド・バイ・サイドのバトルに乗じてさらに上位進出を果たすと、6周目にはターゲット・コンペティションのクリス・リチャード(ヒュンダイi30 N TCR)をパスして3番手へ。
続いて同じオランダ人のダニ・クロスをターゲットに据えると、執拗なディフェンスで粘りを見せたクロスを8周目に料理し、ついに2番手までポジションアップを果たした。
その後、3番手のクロスと4番手タッシが、ファイナルラップに掛けてお互いを弾き出さんばかりのバトルを展開するも、年長者クロスに軍配。ファイルズが4秒以上のマージンを持って悠々クルージングの勝利を挙げ、ヴァン・ラーゲン、クロスの表彰台となった。
これでポイントスタンディングはレース2もトラブルで落とした開幕戦Wウイナーのボルコビッチにアズコナが並び、16ポイント差でファイルズが追いかける展開となっている。
次戦、TCRヨーロッパの第3戦は6月18日の週末にベルギーの伝統的サーキット、スパ・フランコルシャンを舞台に開催される。


