万璃音は練習走行1回目で「前大会ポーから持ち越したタイヤが“1ミリ”もグリップしなくて戸惑いました」と週末をふり返る。
「予選1回目では開幕戦のような渋滞にこそ悩まされなかったものの、数少ないチャンスで一周をまとめきれずにタイムを出せませんでした」
「決勝レース1は路面の水捌けが悪い偶数列グリッドだったので、ホイールスピンしないよう慎重に発進しました。ところが予想よりも路面状態は良く、加速が足りずに5、5台は前へいかれました」
「あとは抜きまくって15番手まで戻したものの、路面が乾き始めるとクルマのオーバーステアに悩まされました。それを抑えようとした結果ますますオーバーステアが強くなり、ペースを上げられずに終わりました。順位には満足できませんが、スタート以外ではやれることをやりきりました」
「決勝レース2では13番手へ上がったあと、前大会のポーで優勝したラルフ・アーロンの背後に迫りました。ラップタイムは僕のほうが速かったので何度か仕掛け、一度は抜いた瞬間もありましたが抜ききれずにアタックは実りませんでした」
「決勝レース3は自分のスタートが良かったのと、前のクルマの失速で1周目に4つ順位を上げました。でも、自分のドライビング・スタイルに合わせた、自分の速さを引き出せるクルマづくりでは足りていませんでした」
「後方から明らかに速いペースのクルマが迫ってきたとき、強引にブロックする選択肢もありました。でも、生産性のない競り合いで絡んでリタイアという最悪の結果は避けました。順位には満足できなかったものの、最終的には次につながるヒントをこの週末で得られたのは収穫です」
2018年のユーロF3第3大会は6月22~24日、ドイツ・ニュルンベルクの公道サーキット、ノリスリンクを舞台に行われる。