同じく、STARDの最高技術責任者(CTO)を務めるフィリップ・トーネットは、次のようにコメントを付け加えた。

「我々は最高のサプライヤーを選択するために、TCR規定の新たなタスクでもある24時間耐久レースにも耐えうるあらゆる数のコンポーネントをテストした。なかでもダンパーは現在4つの異なるサプライヤーを試していて、ブレーキやギヤボックスでも同様のアプローチで臨んでいる」

「このプロセスは時間が掛かるものの、最高のマシンパッケージを導き出す唯一の方法とも言えるね!」

 オフィシャルカーのプレゼンテーションは今年の10月が予定されているが、購入希望のカスタマーは先行して9月から、2017年シーズン向けの注文書を申請することができる。

 有力顧客候補のひとりであり、ドイツでストール・グループGmbHを運営する元WRCドライバーのオーストリア人、マンフレッド・ストールは、この新型マシンに大きな期待を寄せている。

「世界中のキアのコミュニティが、このプロジェクトに関して非常に大きな興味関心を抱いている。この事象こそ、キアのロードカーをベースとしたモータースポーツ活動が待ち望まれていた、ということを端的に表しているね」

世界各国でシリーズ戦が展開されているTCRツーリングカー。多彩な車種バラエティが魅力だ
世界各国でシリーズ戦が展開されているTCRツーリングカー。多彩な車種バラエティが魅力だ

 市販モデルの2リッター・ターボを搭載したTCRカテゴリーは、現在選手権ポイント首位のフォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCRを筆頭に、アルファロメオ・ジュリエッタ、ホンダ・シビック・タイプR、オペル・アストラ、プジョー308、セアト・レオン、スバルWRX STIなど、最新のハッチバックモデルを主軸に多彩なマシンバリエーションを誇っている。

 このTCR規定を睨んで、各マニュファクチャラーも市販モデルのスペシャルバージョンを開発するなど、盛り上がりの機運を見せているだけに、この新型キア・シードTCRの成否も気になるところだ。

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