「レース序盤の僕らのマシンは良くなかったが、ピットストップで変更を重ね、マシンを良くしていき、100周目を過ぎた頃に速さを実感できるようになった。そこからは思う通りに走れた。ポイント差も大きく縮めることができた。残る3レースが楽しみだ」とパワーは目を輝かせていた。

 ポイント・リーダーのサイモン・ペジナウ(チーム・ペンスキー)がピットアウト直後の158周目にターン1でラインを少し外れたためにクラッシュ。18位に沈んで13点しか稼げず、パワーとのポイント差はレース前の58点から20点にまで縮まった。

インディカー第14戦ポコノ/ライアン・ハンター-レイ
インディカー第14戦ポコノ/ライアン・ハンター-レイ

 表彰台最後のスポット、3位を得たのはライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)だった。土曜日のプラクティスで予選シミュレーション中にクラッシュし、予選を走れなかった彼は最後尾グリッドからスタートした。

 しかし、レース距離の4分の1にも届かない49周で彼はトップに躍り出た。そのスピードは驚くべきものでポコノ2連勝の可能性は十分になった。しかし、163周目のリスタート直後にバックストレッチで突如としてエンジンパワーが失われた。

 ピット・ロードに入ってプログラムをリセットするとエンジンが息を吹き返し、レースに戻ることができたが、その時点で1周遅れに陥ってしまった。それでも、この直後にコースに出たマシンのパーツが転がったためにフルコースコーションが出され、それを利用してリードラップに復活。

 そこから今日2回目の猛チャージを見せ、トニー・カナーン(チップ・ガナッシ)、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)、ファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)、カルロス・ムニョス(アンドレッティ・オートスポート)、さらにはニューガーデンまでパスしてトップ3フィニッシュを達成した。

インディカー第14戦ポコノ/スピンを喫する佐藤琢磨
インディカー第14戦ポコノ/スピンを喫する佐藤琢磨

 佐藤琢磨( AJ・フォイト・エンタープライゼス)は今季ベストの予選3位からスタートしたが、1周目のターン3で3位を保っていながら単独スピン! 1回転したマシンはフロントから外側のセーファーバリアに激しく突っ込み、その場でリタイアとなった。フロントウイングのセッティングが間違っていたのが原因だ。

「いいスタートが切れて、3位でターン3を迎えたんですが、突然リヤが流れた。フェニックスの予選でクラッシュした時にはフロントのダウンフォースの計算が2パーセント間違って大きくなっていたんですが、今回は3.5パーセントも前にいっていたんです」

「僕らがセッティングを変更する時には、だいたい0.2パーセントぐらい変えていくのが普通なんですが、3.5パーセントも今日は間違ってしまった。前がグリップし過ぎ、突然スピンしちゃうのも仕方が無かったですね」と琢磨は残念がっていた。左足をコクピット内で打って腫れていたが、「テキサスは右足しか使わないから大丈夫」と琢磨は話していた。

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