そして最終レース3、初開催の60マイル戦に向けて行われた予選でポールポジションを獲得したのは、またもFK2シビックのゴフ。フロントロウにはチーム・ダイナミクス、FK8シビックのニールが並び、ここでもホンダ勢がレースを支配することが予想された。
約97km先のフィニッシュに向け未知の距離に挑んだBTCCマシンたちは、オープニングラップで4番手のスピードワークス・モータースポーツ、トム・イングラム(トヨタ・アヴェンシス)が3番手に浮上し、ホンダとトヨタの日本車勢がトップ3でレースを牽引。
序盤には再びレインシャワーが襲来し、いくつものアクシデントが発生するなか、レース2勝者のサットンは、ホイールの装着が不完全というまさかのミスで30秒のピットストップ・ペナルティを課されて最後尾へ。
さらに4周目には前2レースでトップ10フィニッシュを果たし、キャリア最高の週末を進めていたシシリー・モータースポーツのルーキー、トム・オリファント(メルセデス・ベンツAクラス)が、スミスのFK2シビックと絡みクラッシュ。これでセーフティカー(SC)が導入されることとなった。
翌5周目にすぐさまSCインとなったリスタートで動いたのは2番手を走るニールで、2度のタイトル獲得経験者は雨が落ちるなか首位を行くゴフに仕掛けると、新旧シビック対決を制して見事に首位浮上に成功。そのままニール、ゴフ、イングラムのトップ3が後続とのギャップを広げる展開となっていく。
雨も上がりドライ路面が見えてきた中盤以降、磐石なレースマネジメントを見せたニールがそのまま21ラップを走り抜き、60マイルの記念レースでトップチェッカー。2位ゴフ、3位イングラムとともに”ダイヤモンド・ダブル”戦は日本車勢が表彰台を独占する結果となった。
これで選手権ポイントでもニールが16ポイント差のランキング3位に浮上し、3位表彰台を獲得したイングラムが再びランク首位に。このレースで早々にフロントスプリッターを破損し、6位に終わったウエスト・サリー・レーシングのコリン・ターキントン(BMW125i Mスポーツ)が6ポイント差のランク2位へと後退している。
ダンロップMSAブリティッシュ・ツーリングカー・チャンピオンシップの次戦第7戦は、8月11~12日の週末にロッキンガム・モータースピードウェイでの開催となり、来季カレンダー落ちが決まっている同サーキットで最後のイベントとなる。



