これによりレース1はKMSのクリストファーソンが、レース2はホンダ・レーシング・スウェーデンのアンダーソンが優勝となり、チャンピオンシップではKMSのクリストファーソンがPWRのダールグレンを1ポイント差で逆転するという結果に。
しかしPWRレーシング代表のハグロフは「クルマは完全に合法であり、リザルト除外は規定解釈の範ちゅうから逸脱する」と、クプラ・レーシングとともに裁定の撤回を求める姿勢をみせている。
「クプラやTCR(を統括するWSC)と話をしたが、エキゾーストはまったく問題ない」と、週末のレース1勝者でもあるハグロフ。
「我々はクプラから供給されたエキゾーストを組んでいるわけで、彼らはダウンパイプやミドルチャンバー、リヤチャンバーに異なるオプションを揃えている。その仕様を選択しても規定に収まるように設定されているんだ」
「裁定を受け、すぐにクプラ・レーシングのテクニカルディレクターに電話をしたが、彼は『なんだって!? そんなはずはない!』と驚いていたよ。TCR規定は誰にも開かれていて、秘密の扉で固く閉ざされているわけじゃない」
「TCRに対して、我々はクプラ・レーシングと並ぶ立場で対応することになる。何か間違いがあったとすれば、それはペーパーワーク(申請書類作成)程度しか考えられない。技術的アドバンテージについて恣意的なことは一切していないし、今後どうなるか見てみようじゃないか」
STCCのレースディレクターを務めるボリエ・ブローメンは、PWRレーシングのリザルト全面除外の概要について、次のように説明している。
「我々の技術委員会は彼らのマシンのエキゾーストシステムを調査し、規定に合致しない形状だったことからリザルト除外とした」
「決定はスウェーデンのASN(モータースポーツ連盟)の懲戒委員会を通じて行われ、我々もスウェーデンのTCRシリーズで使用可能なシステムの画像を有しており、その照合も行った上での決定だ。PWRレーシングの排気管形状は、その画像とは異なっていた」
これに対し、PWRレーシングは月曜の段階でASNに対し再度の調査とリザルト除外の撤回とポイント回復を求めた抗議書を提出している。