一方、ラッコのフレートライナーは上位進出を目指したものの、レース後半はレネ・ラインアート(ラインアート・レーシング/MAN)とのバトルでタイムを失い、11周のチェッカーを受けたときには9位止まりに。この瞬間、ハーンのETRC前人未到となる5度目のドライバーズチャンピオン獲得が決まった。

「もちろん、5回もチャンピオンが獲れるなんて最高の気分だ。でも一番大切にしなくちゃいけないことは、レースを楽しみ、競争相手との勝負を満喫することだ」と、ベテランらしい矜持を語ったドイツ人王者ハーン。

「イタリア・ミサノでの開幕戦時点で、我々のIVECOとチームのパッケージングは本当に強力だと感じていた。だから今季はシリーズチャンピオンを獲りに行く、と公言することができた。こうしてチャンピオンになり有言実行できたことは最高の気分だね」

「ル・マンに来た時はラッコと66ポイント差があったので、あまりプレッシャーを感じてはいなかった。しかしミスを避け、レースで勝たなくてはならないことに変わりはない。我々はすでに来季に向けてのチームビルドを始めているし、IVECOとともに今後の数年間もこのリピートを狙っていくと宣言しておこう」

 ブガッティ・サーキットでの週末最後のレース4は、スペイン出身のアントニオ・アルバセテ(トラックスポーツ・ルッツ・ベルナウ/MAN)が勝利を飾り、2位にライアン・スミス(OXXOハンガリー・トラック・レーシングチーム/MAN)、そして3位表彰台にハーンが上がり、選手権リードを100ポイント以上に拡大している。

 残る最終戦もタイトなカレンダー構成での連戦となり、この週末となる10月6~7日にスペイン・ハラマでシーズンフィナーレを迎える。

予選ポールから盤石のスタートを見せたヨッヘン・ハーンが、R3で早々に王座を決めてみせた
ここまでのタイトルはすべてMANで挙げたものだが、IVECOにスイッチして2年目での栄冠となった
勝負どころのR3で後方に沈んだラッコ。「エンジンがオーバーヒート寸前だった」
R4はスペイン出身のアントニオ・アルバセテが、ライアン・スミスを抑えて勝利を飾っている

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